もし温暖化仮説どおり日本の気温が上がったとしたら、日本列島の植生を制覇するのはクズであろう、と思います。
今だってすごいもん!!特に秋はクズの最盛期、そこらじゅうを埋め尽くして赤紫の花をつけたクズが、わが世の春を歌っています。秋だけど。
木だろうが電信柱だろうが、かまわず巻きつき締め上げて立ち上がり、その獰猛な生命力には感動すら覚えるというもの。クズに巻きつかれた樹は、結局絞め殺されて立ち枯れしてしまうことが多いけれど、あの迫力ではなァ。負けてしまうはなァ。
ナショナルジオグラフィックに「クズの大繁殖に悩むアメリカ合衆国」の記事が載ってました。アメリカのド田舎で、キャデラックがクズの海に埋まってる写真が載ってました。
おそろしいよなあ。
ミョウガの中に何本かショウガの株が植えてあったのです。植えたのはたぶん20年ぐらい前に亡くなった母方の祖父。
お恥ずかしくも情けない話ですが、ずっと不思議だったのです。ミョウガの藪の中であの、食べるミョウガの花が毎年地面から生えてきて、うまうまと食べていたのです。
それとは別に今時分になると毎年大きくいい匂いの白い花が、ミョウガの藪の中からみょおおおんと伸びてきた株に咲き「変だなあ?変だなあ?これもミョウガの花?」などと、まことにおばかな誤解をしておったのです。ずっとずっと。
あな、ハズかしや~~~!!!
だって、ミョウガとショウガの株よく似てるんだもの。よくよく見ればショウガのほうが大きくて太い。
おかげさまで、謎が解けました。ありがとうございました。
ご近所の空き地が藪になっていて、その藪の草を刈ってヤギに食べさせてます。
今日も藪をかき分けてたらいきなり芳香と夕間暮れにも鮮やかに光るハマユウの花が。
びっくりした。昨日まで気がつかなかったのに(たぶん蕾だったんだな)、今日は花。物事が世に現れるときって、こんなものなのかもしれないな。
蕾の時には気がつかない。もちろん葉だけの時なんかまったくわからない。花が咲いて初めて「オオッ!」と思う。そして、ここがもともと屋敷跡で、ハマユウがそこの庭に植えられていたのだと知る。屋敷がなくなってもずっと何十年もそこにあったのに。花が咲くまでは無いのと一緒。季節が過ぎて花が枯れたら、来年の今頃までまた、ハマユウの存在は忘れられる。
それでいいんだ。
今年うちの庭は「今年初めて」のイベントが多く、個人的でささやかでみみっちい「今年初めて」ばかりだけれども、ちょっとうれしくてしょうがないんですね。
その中のひとつがこのザクロの花。なんとも言えん赤の花が咲いてます。今年初めて。
ザクロは変わった形の実だけれど、花も変わっとるわ。多くの果実の花が、いかにも「ああ、この花からあの実が・・・・・」と納得できるように、ザクロの花もいかにもザクロの花です。実と雰囲気がそっくり。とても美しいけれどなんか獲って食べそうな。
そう、ザクロは「美と豊穣と戦いの女神」イシュタルや「人食いの女神」カーリーの象徴。とくにカーリーは鬼子母神。人殺して食うくせに美しいという。とんでもない女神様。ザクロの雰囲気はそれにぴったり。
とてもとてもご自分の庭を愛してらしたご夫人から、カラーの株を分けていただきました。本の断片だったのですが。
持ち帰って、うちの庭の水場の横に植えました。
そのままえんえん4年間ほったらかし。もちろん水が不足しそうな夏場とか、スコップやバケツを洗うついでに水を流したりはしてました。
4年間、カラーは黙々と春夏に葉を伸ばしては晩秋に枯れ、を繰り返して、いつの間にか雑草と同じように見慣れた景色になっていたのですが、今日はっと気がついたら、なんと・・・・・・・・
白い花をつけているではありませんか!
たまらん!これがたまらんのです!
4年。4年の間、もくもく、黙々と、花芽を準備してたんだなあ・・・・・・・
なんだか、とてもありがたくて、胸が熱くなりましたです。
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