夏の花のはずなんだけれど、いつまでも暑いからかな?土用の丑の日に採集して薬にすると、副作用が無くて整腸作用によく効く名薬となります。なんといっても「現によく効くから『現の証拠』」と名前がついたぐらいだし。
ただ、葉っぱだけの若いうちだと毒草のキツネノボタンにそっくりなんだよな。だから花が咲いてくれてるほうがわかりやすいんだけれど。「土用あたりが花の盛りで、その時期は下痢止めに効果のあるタンニンが最も多量に含まれる。花が咲いていてわかりやすく理にかなっている。全草を採って水洗いして陰干しにする」と薬草辞典にはあります。でも土用あたりに咲いてたかなあ?花の時期が遅れてないか?
ゲンノショウコとヨモギ葉で風呂を立てると湯冷めしにくいそうな。冷え性のわたくしには魅力的な話だな。一度はやってみたいのだけれど・・・・。いつも、「ヨモギもゲンノショウコもまだそこらにあらあ」などと高をくくっていると、いつの間にか冬枯れしているという・・・・・。
ああ、ぐうたらなわが身よ。
なぜならば、満月の夜でないとうまいこと水を吸い上げないのです。
最初聞いたとき「うそだろう~?」と思いましたが本当です。新月、三日月、半月では水が上がってきません。大潮の満月の夜。しかもヘチマの成育期間を考えると、もう中秋以外にないのです。
生き物って不思議ですね~。植物もこんなに月の重力の影響を受けているんです。こりゃ人間が影響を受けないはずがありませんな。月の夜は物狂おしく血が沸き立つ心地するのは当然のことでありましょう。
今年のヘチマは成育がいいので楽しみにしてましたが期待通り!一升瓶にあふれんばかりのヘチマ水が採れました。
あとは薬局に持っていって調整してもらいます。そして一年分のヘチマコロンの出来上がり。
おそろしいことに世の中は毒物に満ち満ちていて、身近な植物にも強烈な毒があったりします。
このエンゼルトランペット(木立朝鮮朝顔)も、そのひとつです。ご近所に咲いていました。
まさかこんなぬぼーと間延びしたのんびりした花に毒があるなんて思わないじゃないですか!しかも一番花が危ないらしいし。「見かけによらない」とはこのことでおじゃります。ヒヨスチミン、アトロピン、スコポラミンなんかの鎮静、麻酔効果のある成分を含み、大量に摂取するとわけわからなくなって意識失うそうです。もちろん死ぬこともあります。
京極夏彦氏のデビュー作、「姑獲鳥の夏」でこの毒が一役買っていました。「ダツラ」ともいい、かなり危ない犯罪にも使えるらしいです。
だからといって神経質に「全部引っこ抜け!」というのもナンセンスだよなあ。毒のある植物なんて世の中にごまんとあって、今を盛りの彼岸花だって危ないんだし。
結局、その手の危険から自分や家族の身を守るには、深い知識と注意が必要だってことです。とにかく何でも軽率に口に入れないことだな。
藪の中で夏の名残のヘクソカズラが咲いています。まだ日中の最高気温は32℃あるしなあ・・・・・。
今、藪の中は夏の草と秋の草のせめぎあいで、ヘクソカズラもあればヤブマメもあるしクズもあるし、それぞれが微妙なバランスで少しづつ秋の草が勢力を伸ばしている様子。
温度と日照時間の変化で、植物は絶妙にひとつの土地を住み分けています。ある種の植物がある季節には一面に繁茂しているのに、季節が変わるとそれがまったく別の植物に取って代わられている。「滅んでしまったのかな?」と思えば根や種は土の中でしっかり生きていて、また同じ季節が巡ってくると前年と同じように繁茂。生き物のサイクルというのは不思議です。四季があり植物の相が季節ごとに変わりながら絶えることがない日本の自然は、本当にありがたいなあと思います。
願わくば無理をせず、このサイクルに乗って作物を作りたいなあ。
「甲突川べりに生えていた」「近所の小川に群落があるらしい」と、最近立て続けにクレソンの噂を聞きました。結構簡単に野生化するらしいです。「ハーブはヨーロッパの野草である」とはつねづね思っていることですが、やっぱりそうか。
スーパーで売っているクレソンもそのまま水に漬けておくと根が生えてきて簡単に根付くらしいです。強いもんだなあ~。まあ、いわば紫蘇とか葱とか三つ葉とかみたいなもんだ。葱なんかも根っこだけを土に埋けておくとあっという間に葱の株ができます。こういう香りものはたくさんいりません。庭に生えてて新鮮なやつをちょっとだけ、ってのが便利なのですよ。
クレソン、1年遅れで格安になった種を一袋植木鉢に蒔いて、底を水に漬けてあります。結構発芽したし、よく育ってきてます。肉料理に一枝添えることができる日はもうすぐ。あとクレソンバターとかね。作っとくと便利だよな。
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