椿屋敷のお客様

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2006年9月22日 (金)

百成ひょうたん

Nec_0015_19いただいた種から生えた百成ひょうたんの実がみのっています。

ひょうたんの実は見るだけで和むなあ。なんでこんなユニークな形をしているのでしょうか?万物生成の神の設計というのは、なかなかに味があります。

豊臣秀吉が自分の馬印に、千成ひょうたんを使ったという話ですが、すごいセンスですね。でもなんとなく巷に伝えられる秀吉のキャラと千成ひょうたんというのはぴったりのような気が。

なんといっても、ひょうたんはめでたい!豊穣と繁栄のシンボルですから。血なまぐさい戦場であえてひょうたんのようなひょうきんなシロモノを使って見せるところが、かの偉人の戦略でありましたのでしょう。

それほどまでに「豊穣と繁栄」を願いながら、豊臣家が二代で滅びてしまったのはなんとも皮肉という他はないですが・・・・・。

2006年9月14日 (木)

イヌマキの実

Nec_0071_2 イヌマキの実が成っています。

イヌマキは鹿児島弁で「ヒトッバ」といいたいせつな庭木です。余所の土地なら松を使うところを、ヒトッバを使うのが薩摩の庭だからです。

知覧や出水の古い武家屋敷に行くと、そらもう年季の入った、ヒトッバの生垣や屏風作りや、なにやかやと作ってある樹を見ることができます。松より葉の幅が大きく、緑豊かなヒトッバの樹の庭は、松の庭より薩摩の風土によく似合っています。松ってカッコいい樹だけど、なんというか「生きながら枯れている」ところがあるじゃないですか?大雨がじゃんじゃか降り、大風がびゅーびゅー吹き、温暖で、緑が黒く見えるほど植物の繁茂する、生命力の強い土地柄では、松より断然ヒトッバなのです。余所の土地に持っていくと田舎臭く見えるであろう無骨な樹なのですが。薩摩の庭にあると凄くはまります。

ヒトッバの実は写真のようになかなか色鮮やかでかわいらしい実をつけます。でも、赤いところは花托で、青いところが実らしいけれど。赤いところは食べられん事もないです。青臭い味がします。

2006年9月 9日 (土)

葛籠はいずこ

Nec_0059_2今年もアオツヅラフジの実がなっておるんであります。

アオツヅラフジは「青葛籠藤」で、要するに葛籠(ツヅラ)をこれで編んでおったわけですよ・・・・・って久しくツヅラを見ません。舌切り雀のお話の中ぐらいにしか出てこなくなりました。「欲深ばあさんは雀のお宿からしめしめと大きい葛籠を持って帰りました。家で開けてびっくら仰天!葛籠の中から百足や蛇や蜂などのたくさんの毒虫があふれでました・・・・・」というやつ。当時はごくごく一般的な家庭道具だったんでしょうな。そらそうだ。アオツヅラフジなんてそこらの山にわんさか生えているもの。籠編みの技術さえあればタダでどんどん作ることができたんでしょう。

今ツヅラに近いものは100円ショップにありますね。材質はコーンやヤシや籐やいろいろですが、おそらくインドネシアやベトナムなんかの東南アジアから二束三文で買い叩いてきたであろう籠製品の数々。無造作に山積みしてあります。

「籠を編む」作業はかなりの熟練と手間がかかる仕事で、ちょっとしたゴミ箱を編むのもそうそう簡単にはできるもんじゃないです。山積みにされている籠も全部とても綺麗に仕上げてあります。かなり神経を使った手仕事です。

むこうは日本以上にこの手の蔓草が繁茂しているでしょうから、材料はタダみたいなものでしょうが・・・・・なんだかね。そんなふうにあちらさんの人や自然を浪費して大丈夫かよ。気がつかないうちに「欲深ばあさんの強欲」やってるんじゃないか?「あるもの全てを根こそぎするとロクなことが無い」という教えだぞあれは。

祟りがくるぞ。

2006年9月 3日 (日)

毬栗

Nec_0047_8 モモ(紀州犬雑種・5歳・女の子)との朝の散歩コースの裏山には、立派な丹波栗の木が二本ありまして、その木が今年もなかなかおいしそうな実をいっぱいつけています。

もうこの時期には毬栗ごと落ちてきて、実を道に散らばせているので、何個か拾い集めて、庭に蒔きました。

「桃栗3年、柿8年」と言うではありませんか。

おいしい栗をお腹いっぱい食べる日が来るのなら、3年ぐらいどってことないなあ。というのもですね、一昨年去年と何の気なしに蒔いておいた、枇杷だの茶だのから芽が出ているからなのですよ。これは味をしめるとやめられません。

「種を蒔く」「挿し木をする」ローコスト・ローテクノロジーの極致です。人類が農耕を始めて5千年、ずー――っとこれやってきたのです。もうすでに私の頭の中は、自分ちの栗で作ったホクホクの栗ご飯と、香り豊かなモンブランです。

2006年9月 2日 (土)

ノブドウの実

Nec_0045_6ノブドウの実に色がついています。あいかわらず派手な色合いの実です。

まだまだ最高気温が33℃以上だというのに、今朝は秋の実や花がそこかしこに姿を見せて いるのに気がつきました。夏は終わろうとしているのであるなあ(詠嘆)。

夏の間に恐怖を覚えるほどに生い茂った藪も、表情が変わってきました。だいたい遠目に見ている分には「藪は藪」でなんの変化もないように見えるものですが、その中では植物同士の過酷な生存競争が繰り広げられているのです。

季節の移り変わりで植生が変わっていくのはもちろん、ちょっとした条件の変化、その年の気温とか降水量とか日照時間とか、あと藪はらいがあったとか、動物(うちならヤギだ)に食われたとか、木が切り倒されたとか、虫が発生したとか、そういうものでどの植物が支配的になるかが決まります。今年の春はやたらめったらアケビが栄え、秋はこれまたやたらめったらノブドウがほこっています。どちらも去年はそれほど支配的ではなかった蔓草です。しかし、今年が支配的だからといって来年も同様かどうかはわかりません。

「栄枯盛衰は世の習い」とは、よく言ったものです。四季と植物に恵まれた日本だからこそ生まれた言葉でありましょう。世界でも珍しいぐらい復元力のある緑をご先祖様から受け継いでいるのであるからして、まだ間に合う今のうちに気合を入れて、里山、照葉樹林を復活させる。はなはだ遅々とした歩みではありますが、とにかくやらんことにはいたし方ないので。やらねばならん。

秋はまた忙しいぞー。

2006年8月24日 (木)

糸瓜

Nec_0021_21「鹿児島ではヘチマを糸瓜といって、汁の実にしたり、味噌炒めにしたりして食べる」 というと、余所の土地の人たちは「えー――?なんであんなものを?筋があるでしょ?固くない?」などとおっしゃいます。

どうやらヘチマたわしの印象が強くて、「あのスジスジを煮込んで固いのを噛み切る歯の丈夫な鹿児島人」というのを想像するらしいです。

違います。

若い糸瓜の実を煮たり炒めたりすると、ふわふわドロドロに柔らかくなるのです。なんともいえないまとわりつくような柔らかさと青い瓜の香りで、他にこんな食感のものの例えがみつかりません。「歯の弱い年寄りほどこれが好き」と言えば、その柔らかさはわかっていただけますでしょう。

苦瓜は沖縄のゴーヤーとの兼ね合いで全国的に有名になりましたが、糸瓜はまだ郷土食です。ヘチマそのものはほぼ全国的に植えられているはずなので「食べれば良かて」とも思いますが。どうなんだろ?鹿児島の暑い夏と日差しとヘチマ棚、麦入り味噌、これがあって初めておいしいと感じているのかもしれません。

なんでもその土地で食べるのが一番おいしいもんです。

2006年8月22日 (火)

オクラ

Nec_0017_20 オクラはあのネバネバがたまりません。納豆に混ぜたり、ヤマイモすりおろしに混ぜたりして、ネバネバネバネバ倍増させて食べるのが大好きです。

じぶんちで作って、庭から採ってきてすぐ食べるオクラは、産毛が痛いぐらいに生えていて、ネバネバも濃い。かき混ぜると箸の先がとられて動かなくなるぐらいです。

今年はオクラも植えるのが遅れてしまいましたが、今になってじゃんじゃんなりだしています。食べるぞ~~。

とりあえず、さっと湯がいてカツオブシをかけて食べました。

2006年8月20日 (日)

口惜しや

Nec_0014_19 わたくしはねえ、心が狭い人間なんですよ。特においしいものがからむと恥も外聞もありませんわ。

「大人げない」といわれようが「義理も人情もない」といわれようが好物を最初に他人に分けてやるような真似いたしません。とりあえず自分のために確保。鼻や目からはみ出そうなぐらいお腹いっぱい食べて、しかるのち渋々「腐らせるのもなんだしな・・・・・」とかつぶやきながら、未練たらたらスズメの涙程度にお分けする、という餓鬼畜生もかくやと思われる人生を歩んできたんですわ。いつも申し上げるように「おいしいものをローコスト・ローテクノロジーで(自分が)たらふく食べる事ができるように」農園をやっておるわけです。

虫けらに食べさせるような枝豆はうちにございませぬぞ!!

口惜しや、台風の通過前後が第二弾枝豆の食べ頃ぷりぷりだったのですが、「台風来るしな」と室内でトドのごとくゴロゴロ転がりマンガなど読んでおりました隙に、どこぞの虫がうちの枝豆の一番肥え太った莢を食い散らしておるではありませんか!!

むむむむむ――――!!

もはや犯人の影も形もなく、むなしく空になった莢を握りながら地団駄を踏みました。地団駄って久しぶりにやったなあ。それほど口惜しかった。

今後枝豆は決して枝の上に残さず、熟し次第どんどん莢を採ってすみやかに自らの胃の中に納めていこうと固く決意しました。

2006年8月 9日 (水)

真桑瓜の実(未熟)

Nec_0017_19日本の民俗学において、「瓜、水、龍、女」というのは縁の深いものです。

天の川伝説、あるいは橋の人柱、あるいは水神伝説、蛇身の女、・・・・・・・

水にまつわる伝説のそこかしこに瓜がしばしば現れます。なんとなくわかるなあ。瓜類は夏の暑い乾燥した日でもその球形の果実の中に実にふんだんな水分を蓄えています。暑い夏の日に冷やした瓜にかぶりつくときのしあわせ。昔の人も同じように喉の渇きをいやす瓜に不思議を感じていたのでしょうかね。

この瓜は決してスイカやメロンではありません。万葉の時代からある真桑瓜でなければ。 

岐阜県の真桑村が名産地だったのでこの名がついたそうですが、甘すぎず香り高くおいしいですよね~。

今年は初めて植えてみました。瓜類が軒並み遅れたのに、いち早くじゃんじゃか実がなってきてます。丈夫ってのもポイントだな。

2006年7月25日 (火)

ブルーベリーの実

Nec_0010_16 去年植えたブルーベリーの実が熟しました。

ブルーベリーは手作りお菓子に使うとごちそう感120%アップのアイテムなので、こう、潤沢に贅沢に使える(もう次から次へ成って成って使いきれない!困っちゃう~!)状態になることをめざしております。

3本植えてます。二種類以上を混ぜて植えると、うまく受粉するらしいので、3本ともラビットアイ系の違う種類です。

去年は15cmぐらいの苗だったのですが今年は50cmぐらいになりました。

来年はもっと大株になって、実をたくさんつけておくれよ。