椿屋敷のお客様

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2006年5月

2006年5月25日 (木)

落花生の種

Nec_0024_15 見るからに落花生ですが、その通り落花生の種です。

落花生を植えたことはまだないのですが、去年ご近所からいただいた掘りたての落花生がやたらおいしかったので、うちも植えてみようかと種を買ってきてあったのです。まるっきり食べる落花生とおんなじ。当たり前ですが。

五月中になんとしても植えなければなりません。

もー――そんなんばっか(涙)。雨が続いたせいで、いろいろ遅れています。・・・・・っていいわけ。要するにぐうたらしていたのだ。

もうチビじゃない

Nec_0022_16 月日のたつのは早いもので、三月に産まれた子ヤギちゃんが、もはや「子ヤギちゃん」と呼ぶのははばかられるような成長ぶり。

とっとこ外を歩いていると、「あれ?めーさん?」と一瞬間違えるほどマミーにそっくりになってきました。

まったくヤギ世界の時間の流れは驚くほど早うございます。半年でマミーと同じ大きさになるのですから、そりゃ大急ぎってもんです。

2006年5月24日 (水)

扇風機

Nec_0013_17「ローテク万歳グッズ・その19」扇風機です。

我が家は「鹿児島市のチベット」ともいうべき山の中で、深い谷のふち、森の近く、夏でも下界よりかなり涼しく過ごせます。よって冷房を使ったことがありません。しかし扇風機は使います。

甥っ子が扇風機を好きだし、今日暑かったしで、もう納屋から三台引っ張り出してきました。祖父母の代から使っているクラッシクな形です。

これに指突っ込み防止用の扇風機カバーをかけ、スイッチを入れ、高速で回る羽の前で彼のモスト・フェイバリットソングを歌います。

「をヴまのをやごば♪ながよじごよじ~♪」

甥っ子びっくりして、伯母の口の中に変声器が入っているのでは?と指を突っ込みます。

どうじゃ。まいったか?

ナナホシテントウムシと二ホシテントウムシ

Nec_0016_13 Nec_0017_15  

 テントウムシは愛らしい虫の代表格のようになってますが、(なにせ『テントウムシのサンバ』がウェディング・ソングの定番だし)、これもよう畑を荒らしてくれる虫です。

あと、その道のマニアがする分類はすごいらしいですね。わたくしなぞせいぜいナナホシと二ホシとニジュウヤホシが区別つくぐらいです。何の道も奥が深いですが、昆虫採集マニアの道ほど深くて底がなさそうなのは珍しい。地球上でもっとも種の多い連中ですからな。

ここで、おわびです。

コメント欄でakiさんとみの窓さんからご指摘ありましたように、ナナホシテントウムシは肉食で、他の虫の幼虫を食べるため益虫に分類されます。ナス科の植物を荒らすのはニジュウヤホシテントウムシとシロ二ジュウヤホシテントウムシです。上記の記述では全部のテントウムシが害を与えるような書き方でした。すみません。

akiさん、みの窓さん、ありがとうございました。

2006年5月23日 (火)

カタツムリ

Nec_0014_14 カタツムリとナメクジの違いは、「家持ち」か「裸一貫」かの違いで、かなりの近縁種なわけであります。どっちも同じように作物を喰ってしまうし。

シロウト観察でもカタツムリとナメクジは結構きっちり棲み分けをしているようで、「家持ち」のぶんカタツムリは乾燥環境に強く、反してナメクジはよりじめじめした場所を占拠しております。近縁種でありながらカタツムリは(比較的)愛されることが多いのに、ナメクジは忌み嫌われる(とくにわたくしなぞに)傾向があるのは、このナメクジの下水、ドブ確率が高いことに起因しておるのではないか?と思いますね。

それと、カタツムリは触ろうと思えば殻をつかめばそれほど違和感ないでしょ?ところがナメクジはあのぬめぬめした粘膜がダイレクトに触れてくる。うっかりお風呂におでばいしてきたナメクジを踏んづけたりした日にゃああああ!わたくし「ひいいいいいい(涙)!!」などと絹を裂くような悲鳴をあげましてよ。また古い家のお風呂はよく配水管を伝ってやってくるのです。

まあ、個人的にはカタツムリもそれほど愛らしいとは思えません。おフランスの方のように食ってしまうなどもってのほか。―――――って、大好物のミル貝とかバイ貝とかと仲間なんだよな。「陸棲か海棲かってだけで差別すんなよ!」だよな。他人の食い物の趣味を非難しちゃイカンよ。向こうから見りゃタコ食ったりナマコ食ったりするほうが「どうかと思うよシュビシュバブ―――」(当方フランス語不如意のためあくまでイメージ)かもしれませぬな。

2006年5月22日 (月)

モンシロチョウ

Nec_0011_12 万物みな勢いづく初夏になってまいりまして、植物の勢いもたいへんなものですが、昆虫もわんさかッッとでてまいりました。ごくごく一般的な蝶と思われるモンシロチョウも、うちの近辺ではありとあらゆる畑で狂喜乱舞。困るんだけどなー――。

蝶の成虫はきれいだけれど、んで、花の蜜を優雅に吸ってるだけのようにみえるけれど、その幼虫は青虫、毛虫、芋虫。親は自分の一族の食草をしっかと見定めて、それが野生であろうが人間の食用であろうが見境なく卵を産みつけてくれます。

優雅に飛ぶ親虫一羽が何百もの卵を産んで、それが孵ったら何百もの青虫、毛虫、芋虫。

ゲジゲジ~

Nec_0012_15 バカでかいゲジゲジの死骸が部屋のどまんなかにドン!

ムカデみたいに刺したりしないからいいけどさ。誰、こんなとこにゲジゲジの死骸置いたの。

まあ、ドリアン(アメリカンショートヘアーのハーフ・12歳・ジジイ)かジョー(ヤス猫・10歳・ジジイ)か、どちらかの所業に間違いはないんですがね。

2006年5月21日 (日)

宴の後

Nec_0010_13 今日はclusterさんと、totto*さんとべにこさんとそれぞれのご家族が、この山奥まで遊びにきてくださいました。

もー――、むちゃくちゃ楽しかったです。ほんとにたいしたおかまいもできなくて申し訳なかったです。ぜひまたいらしてください

でも、べにこさんちの次女さんが「皮をむいて」と差し出したソラマメを、大人げなくもぱっくり食べてしまい、次女さんの潜在意識に「小さいわたしのソラマメを取り上げて食べてしまったおばちゃん」として記憶に残ってしまうのではないか?とちょっとおびえております。

ヒメジョオンの花

Nec_0009_14 ヒメジョオンの花が咲きました。

隆盛を誇るキク科植物のしかも帰化植物なので、もー――むちゃくちゃ丈夫。腹が立つほどほこります。畑などうっかりしていると2,3日で草丈1m近くのヒメジョオンだらけになってしまいます。

「姫女苑」などという優雅な名前を誰がつけたか。

確かにかわいい花なのですが。「かわいい顔してやることはすごい」と人間だったら陰口をきかれそうなたくましさ。

「かわいい」って天与の才能の一種だしね。

2006年5月20日 (土)

秘密(トップ・シークレット)

Nec_0007_15 はなはだ俗物なもので、人には言えないようなことを脳内でいろいろ考えております。まあ、欲望にキリはございませんな。

それでも人間の脳の表面に出てくる意識はわずか1%。残りの99%は無意識として格納され、睡眠時に夢として出てくることがある以外は本人にすら生涯意識されることはありません。これもまたある意味恐ろしいことです。よく自己開発セミナーとか、カルト宗教とかであるのが「本当の自分を見つけよう!」というキャッチフレーズ。あれなあ。ああいうのにホイホイ乗る人、怖くないのか?『「嘘の自分」と「本当の自分」がある』という考え方もナゾですが、「本当の自分」とやらがそんなイイモノだと、なぜそんなに無邪気に信じることができるのでしょう?ナゾです。

「秘密(トップ・シークレット)」(既刊2巻・清水玲子著・白泉社)です。

――――近未来、人類は死体の脳からその脳が見た情報をMRIスキャナーという装置で解析できるようになる。日本でも科学警察研究所に「法医第九研究所」として主に犯罪関係者の脳から情報を取り出すための施設が開設される。新卒でそこに配属された青二才の青木と、そこの室長として一目置かれる童顔のエリート薪警視正。薪は「少年28人殺し」として有名な貝塚という殺人犯の脳を見ながら生き残った捜査員として有名だ。というのも貝塚の脳を見た捜査員は全員発狂したり自殺したりしてしまったからだ。凶悪な人殺しの所業を記憶した脳の情報はそれを見るものをすら狂気に陥れるほど強烈な負の圧力を持つ。おりしも8人の少年の連続自殺事件があり、その捜査で青木もMRIスキャナーを使用するようになるが、死者の脳の見る世界は想像を絶する恐ろしさ。薪から職換えをすすめられながらもめげずに勤める青木だが、その少年自殺事件と貝塚の事件が思わぬところでつながって・・・・・

清水玲子氏は、もうずっとLaLaで一種独特のSFマンガを描いてきた人で、「月の子」とか「輝夜姫」とか美しい絵で他人の追随を許さない強固な世界を築いています。正直言って好きな作家さんではありません。美しいけれどなんともいえず暗いの。読んだ後で気が滅入るの。

でも、絶対に無視できない。「好きじゃない」とかいいながら全部作品持ってるし。なんというか「残り99%の脳」が考えていそうなことを、平気でだしてくる人なの。「それもありか」と無理やり納得させられてしまう暗い快感をついてくるの。ううううむ。ただものじゃない。でもよほど心のコンディションが良くないと読めませんね。そういう清水氏の「とんでもなく美しい絵柄にとんでもなく暗くエロくグロい話」という特質に、この「秘密(トップ・シークレット)」はむちゃくちゃ合っていると思います。少女マンガ史に残る傑作であることはまちがいありません

ジャンキーやアルコール依存症が「いけない、いけない」と思いながらついつい薬やアルコールに手を出すように、ついつい読んでしまって止められなくなる。しかもおもしろい。そういう危険なマンガです。