椿屋敷のお客様

昆虫 Feed

2008年4月10日 (木)

テッポウムシ

Nec_0037テッポウムシとはカミキリムシの幼虫であります。

幹の直径が3cmある木は要注意。思いもよらないところからテッポウムシが穴を開けて入り込み、幹を食い荒らしてトンネルを掘り続け、耐え切れず木が折れたり枯れたりします。まことににっくき虫でありますよ。

レモンとか柚子とか暖地桜桃とか、「ちとこれはやばそう」な木には梅雨の前に幹にテッポウムシ除けの薬を塗ります。これでほぼ完璧に防げるので重宝しております。

しかし植えっぱなしのマメツゲなんかに薬を塗るはずも無く、ヤギに葉を食べさせるために鋸で切ろうとしたらいきなりポキリ!!みれば根元から四方八方にトンネルが掘られてテッポウムシが何匹も住もうておらっしゃるではありませんか!!なんともはや丸々と肥え太り、それはそれは住み心地がよろしかった模様。

そのまま鶏小屋へ。肉食の鶏様方大喜び。

2007年10月12日 (金)

絡新婦の理(じょろうぐものことわり)

1012 京極夏彦氏の「京極堂シリーズ」(講談社)の傑作の名前を借りてみました。

またまたジョロウグモの恋のシーズンがやってきて、庭も畑も馬鹿でかい(直径1m前後)蜘蛛の巣だらけです。農薬撒いてないからなあ。油断していると顔中、体中にねばねばと蜘蛛の巣が張り付きます。

それだけでも往生するのに、巣の主のこれまた馬鹿でかいメスグモまで顔に張り付いたりします。悲鳴も凍りつきます。

偏見を持たずに見れば、ジョロウグモのメスというのは大変美しい生き物です。顔に張り付いていないときに離れて冷静に見れば思わず知らず見とれるほどです。特にお腹のシャンパングリーンとゴールドとが絶妙に混じった模様などたまらんいいです。

ジョロウグモのオスはメスの10分の1以下の大きさですが、この模様に惚れてやってくるのかもしれません(一説によると『より大きい巣を張る甲斐性のあるメスがモテる』ともいう)。小憎たらしいことにたいがいの巣には求婚者のオスが待ち構えています。2匹だったりします。すでにぐるぐる巻きにされて餌になるのを待っているオスとか、喰われて殻だけになってるオスとかもいます。そう、ジョロウグモのメスは事が終わった後に逃げ遅れたオスを食べてしまうこともあるのです。愛の形はいろいろです。

人の結婚生活に口を出す気はさらさらありませんが、とにかく通り道にあまり大きな巣を張らないでほしいです。糸が透明なので人間も引っかかります。いくら美しくてもアレに喰われたくはないよう。あたしジョロウグモのオスじゃないし。

2007年9月26日 (水)

胡蝶の夢

Nec_0028 大きなモンキアゲハが目の前をふらふらと飛んできて、花に止まったのですかさず携帯のシャッターを切りました。この手の飛ぶ昆虫をそのまま写真に撮ることは、わたくしにとって至難の業。ラッキーでありましたよ。

しかし蝶というのは派手な昆虫であります。目立つよなあ。成虫のみでなく幼虫もかなりインパクトが強く「蝶ってきれい」と思っていても、その幼虫を見たら「ぎぇえ!」と悲鳴を上げる方は多いかも。

中国の思想家荘子が「胡蝶の夢」という話を書いてます。「荘子が夢の中で蝶になってそこらを遊び飛び回ったが、目が覚めたら荘子だった。でも荘子が蝶になった夢を見ているのか、蝶が荘子になった夢を見ているのか、どちらも似たようなもの」という内容。

この説話も蝶だから格好がつくわけで、ハエとか蜂とかセミとかカメムシとかじゃなんとも話にならないんじゃ?ちゅうか、どの蝶も蝶である限りはかなりインパクトのある幼虫時代を経ているわけだけれど、ひょっとしてそのこと考えに入れてないんじゃ?

荘子は好きな思想家だけれども。

でも思うのです。中国ってやはり戦国の昔から都市化された社会で、徹頭徹尾人間にしか興味がない社会なのだろうと。だから諸子百家って、あまり自然観察はしてないような気が・・・・・。

2007年9月 9日 (日)

軒下の蜂の巣

Nec_0008軒下にアシナガバチが巣を作ってくれよりました。

アシナガバチには何の恨みもござんせんが、刺されると痛いので撤去。

普通のピレスロイド系家庭用殺虫剤を噴射して、一日置いておきました。かわいそうですが、どうやら死に絶えたので、巣ごと汲み取り柄杓で叩き落しました。

おととしのスズメバチの巣ほどのでかさはありませんが、それでも中には幼虫や蛹がいっぱい詰まっていましたので、大きくなる前に発見できてよかったです。

そういや鹿児島では「蜂が下に巣を作れば、うかぜ(大風=台風のこと)がふっ(吹く)」というのですが、これは大体あってるのです。Nec_0009 台風が来る年は、藪の下の地面すれすれのところに営巣します。低いところで風をやり過ごすというわけ。どうやって察知するんだろう?

今年はこんな高いところに作っているからたぶん台風は来ないな。

2007年8月 8日 (水)

蜘蛛の糸

Nec_0056_2 早朝電気柵を見回っていたら、蜘蛛の糸に羽蟻が30匹ぐらい引っかかっていました。驚くべき蜘蛛の糸の強さです。

よく知られているように、蜘蛛の糸はその組成をワイヤーや繊維に応用するための研究がなされています。張力がものすごく強いのです。

そういえば芥川龍之介の「蜘蛛の糸」は有名ですね。地獄から引き上げる救助具にすらなるわけで。

ギリシャ神話で機織上手のアラクネが知恵の女神アテネに喧嘩をふっかけて蜘蛛にされちゃったという話もありました。昔から蜘蛛の巣と機織は関連付けられていたんだな。やっぱな。不思議だもんな。

それにしても全長2cmぐらいの蜘蛛さん、30匹の羽蟻は大漁旗。こりゃ一生食うに困らんでしょ。うらやましいこって。

2007年8月 7日 (火)

Nec_0058 かなり早寝早起きのほうです。夏場は特に日が昇るのが早いのと、日中が暑いのとで「朝早く起きて何でも済ましちゃおう」と早起きに拍車がかかります。

今朝などは部屋の前の巨大なヤマモモの木に蜩が陣取っていて、夜もあけやらぬうちから「カナカナカナカナカナ・・・・・・・」とうるさいの何の。蜩の声は遠くで聞くと風情があって涼しげでよさげですが、近くで聞けばやはりセミ。クマゼミなんかとうるささでは五十歩百歩

でも蜩の声が増えてくると夏も半ば。はっきりと目に見えるわけではないけれどどこかに秋が忍び寄ってきてる気がします。それを思えば許したるか。

2007年8月 3日 (金)

カブトムシの雄

Nec_0046 台風が鹿児島地方をなにごともなくスルーしてくれたので、よかったよかった。大雨も大風も後始末が大変なので来てほしくないです。

それでも昨日はかなりの雨が降りました。写真を撮ることができなかったので前日の猛暑日にヤギたちと一緒に木陰で休んでいたら麦藁帽子に飛んできた、大きなカブトムシの雄のショットをお送りいたします。

ひところはデパートでそれなりのお値段がついたと噂のカブトムシ、クワガタムシですが今はどうなのでしょうか?ヘラクレスオオクワガタなんかの外来種もじゃんじゃん輸入して販売していたようですが、環境への影響は大丈夫なのかな?

2007年7月11日 (水)

Nec_0021_2 古今東西を問わず「湿地帯には住むな」と言われています。湿気が人間の体に直接及ぼす影響も良くないですが、なによりかにより湿地には寄生虫、特に蚊が多い。これがまずいのです。

蚊はいろんな病気を媒介する中間宿主。人間の病気でも日本脳炎とマラリヤ、まあ派手な二大スターを媒介してくれよります。犬にはフィラリア、ヤギには腰麻痺。全部重篤になる病気だな。たいへんだ。

日本脳炎はほんの3、40年前には死人が出ていた病気です。わたくしなぞ小学校のときに痛いい~たい日本脳炎の予防接種を受けた覚えがありますもん。ありゃ本当に痛かった。あれで注射が大嫌いになりました。またぞろ復活の兆しがあるらしいです。去年何人か亡くなったとのこと。恐ろしいぞーーー!

マラリヤもたいへんな病気。先の大戦の南方戦線で日本軍が、「弾で死ぬより、マラリヤで死ぬほうが多かった。」と言われたほど。毎日夕方になると頭が割れるように痛くなってがたがた震えるほど寒気がして高熱が出るのですと。イヤだ―――!そんな病気。これも近頃の温暖化の影響で発生地が北上しておるとのうわさが・・・・・。おい、おい。

こういう病気を防ぐには蚊の発生を防ぐのが一番なんだけれど、蚊ってのもまあ、よく繁殖する昆虫ですからね。しかも昨今のように雨が降り続くと写真のごとく竹の節に溜まった水でもボウフラが発生しよります。生意気にまだ雌の蚊が卵を産み付けに来てるし。んもー―――!!

昔は井戸とか天水溜めとか防火用水とかに鮒を放してボウフラを食べさせていたそうな。正しいぞ。今は用水路にすら農薬が流れ込んで魚が死んどるからな。ドブ、ボウフラ湧き放題。まずいぞ。

2007年7月 9日 (月)

蚤とり

Nec_0018 蚤とりとはたいへん楽しい行為なのでございます。猫飼いの方にはこの気持ちお解りいただけるのではありますまいか?

なんといっても猫の全身の毛をくまなく掻き分けて蚤を見つけ出す、これある種潮干狩りのような楽しさ。「お、こんなところにいやがった。」つぶやきつつ両手の指をフルに使い目をつけた蚤を追い詰める楽しさ。いよいよ雪隠詰めにした蚤を左右の親指の爪に挟んで「プチン!」とつぶすあの快感。たまりません!特によく肥え太って卵をぱんぱんに持った雌を卵ごとつぶすときの感触が。(まったくもってむごいことです。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・・・)

体をまったく動かさず、世の中のためにはまったくなっていない行為にもかかわらず「とりあえず『蚤とり』してるんだもん」とほざきながら暇をつぶせ、なおかつ愛猫がぐんにゃりとこの手に身を任せて全身を触らせてくれる。ああ、ここんとこ肝心ですね。信頼関係のあるちょっと大人の猫でないと蚤はとらせてくれません。やんちゃ盛りの子猫は体温高くて蚤が多いくせにちっともじっとしてなくてだめだもんな。

今の時期から夏場は蚤が大発生する時期。鼠なんかなんのその。天文学的な勢いで増えるのが蚤。ほんとは指でつぶしちゃいけないの。卵が飛び散って逆効果だから。フロントラインみたいな蚤とり薬を使うのが一番なのだけれど、雨でお出かけできない日に「プチン!プチン!」と何の生産性もない行為に浸るあの快感は何ごとにも替えがたいのでありますよ。

2007年6月28日 (木)

アイロンにアシダカグモ

Nec_0005 決して虫が好きなわけではありません。どちらかというと苦手なほうです。にもかかわらず「田舎で暮らす」ということは「虫とのご縁が切れない」ということです。

ましてやもう梅雨、これからがあらゆる虫さんたちの活躍する季節なのであります。うよよよよ~~!!

今朝も「さあアイロンかけよう!」とかアイロンをひっくり返したらばかでかいアシダカグモがアイロンに張り付いていました。いやね、アシダカグモは蝿とったりゴキブリ取ったりしてくれるいいやつなんですよ。それは知ってるんですよ。でもね、こういう登場のされ方をされると飛び上がります。びびります。

でかかったけれど、どうやら瀕死らしく動きは鈍かったのですが。

パタリとアイロンから落ちて、すかさず駆け寄ったドリアン(アメリカンショートヘアーのハーフ・じじい・14歳)におもちゃにされてました。