「モノや恋人を引き寄せ引き止めるために、古代エジプトより使われてきた最強の魔法アイテム」キャラウェイの芽がやっとでてきました。今年苗で買った二株から取れた種を蒔きました。
「キャラウェイシードを混ぜ込んだ、噛むとほんのり甘みのする田舎パン」は憧れの食材なので、潤沢に使っても不足の無いぐらいにはなんとか種を採りたいのです。
んで、大事に大事にして9月秋分の日近辺といわれている種蒔き日を守ったのですが、なかなか芽が出ませんでした。そして今。
気象台の発表では、今9月中旬並みの温度だそうな。うううううん。今が発芽適温なのか。残りの種も今蒔こう。さっそく水に浸しました。人参なんかと一緒でセリ科の種は固くて細長くてなかなか水が染みませんので。
どうも、「9月植え」の種も、この温度だと大丈夫な様子です。
『「ローズマリー」の名は古代ラテン語の「ロスマリス(海の雫)」に由来する』のだそうです。古代ラテン語とか言われてもねえ。とにかくラテン語が使われとった時代(ローマ時代か?)からある、古いハーブには間違いございませんな。
なにせ匂いがいいですからなあ。用途がすごいよ。強壮・利尿薬・香料・健胃・駆風・鎮痙薬・胆汁排出促進薬・防腐・通経・・・・・数え切れないほどですがな。まだまだあるぞ、塗擦剤に入れて神経痛に、希釈して防腐性のうがい薬に、葉は肉料理に、精油は化粧品に、浴用剤に、芳香剤に。
(枝を切ってそのままオリーブオイルにつけておくと、くらくらするほどいい香りのローズマリーオイルになります。鶏の丸焼きを作るときに、塩とコショウとバターとローズマリーをすり込んで焼くとバカうまです。)
こんなにお役立ちのハーブなのに、赤字で注意書きが。「精油は内服してはならない。葉も大量に用いると有毒で、流産、痙攣を起こすときがある」ですと!毒と薬って紙一重だなあ。
カラスウリてのは、今の時期に蔓の先を地面に潜らせて根茎にし、更なる繁殖を図るそうです。実もじゃんじゃか成るしなァ。鳥が良く食べるし種からの繁殖もかなりのもののはずなのだけれど、おごることなく二段構えの繁殖手段、なかなかにアッパレ!
この、ちょっと気味悪くうねっている蔓は、その潜る地面を探しているカラスウリの蔓です。
ほとんどの植物は、種とこの手の挿し木や根茎なんかからのクローン繁殖、のパターンがいけるわけです。 そらしぶといはずだよなあ。いいよなあ。
動物は無脊椎動物ならクローンもいけるけれど、脊椎動物はなかなかそうもいかんわけでして。哺乳類とかなるともっと難しいでしょ?人工的クローンが成功してるのって、牛と羊だけなんしょ?
もっともSFでは、どこかのマッドな国家かサイエンティストが、とっくの昔に人間のクローンを極秘裏に作っていて、そのクローンから(だいたい普通の人間より能力が高いという設定)恨まれたりなんかして、世界を巻き込む大騒動!に発展して・・・・・ちゅうのがジャンルとしてあるほど。
昔から「人間にそっくりだけれど、人間とは違う過程から産まれた生物」は物語のタネになりやすいらしい。まあ、日本は八百万の神がいる国で、「草木山川石巌にまで神が宿る」と原始的アミニズムがいまだばりばりに生きておりますから、人形だろうがクローンだろうが人格があるのは至極当然のことと、簡単に納得してしまいますけれど。
一神教では、認めづらいだろうな。
うちのタラノキのおおもとは、もう6年ぐらい前に1mぐらいの木をもらってきて植えたやつなのです。それがいまや3mを超えていて、春のタラの芽シーズンにもとてもとても手が届かない高い場所に新芽がでるので、ほったらかしにしております。
すると花が咲くんですよね。今もまったく手の届かない場所に、白く細かい花がわんさかと咲いています。この花がもうすぐ黒い種になってそこら中にばらまかれ、来年の春にタラノキとして芽吹くわけです。おかげさまでこのタラノキの周りは、特別に手をかけているわけではないのに春にはタラの芽だらけになります。まったくもってありがたいことです。タラの芽の天ぷらは春に飽きるほど食べました。おいしかった。
来年もまた、じゃんじゃか芽をだしてね。
下痢と冷え性と血の道に薬効あらたかというゲンノショウコ。何せ昔はたいへん怖い夏の病気だった疫痢からくる下痢によく効くのだそうです。
なにせわたくしの曾爺さんにあたる人がスイカの食べすぎで疫痢になって亡くなったそうなので、「疫痢・赤痢」という言葉にはちょっと反応してしまいます。
疫痢や赤痢はあまり聞かなくなりましたが、なんでかしらんO-157型大腸菌などという、実験室以外ではあまり繁殖しないはずの弱い菌が集団食中毒を起こしたりするのでありますからして。人間は消化器官を持っている限り、下痢という現象から決して逃れる事はできんということですな。ストレスから来る過敏性腸炎症候群てやつも増えてきているって話ですし(結構自分もその傾向があります。ストレス溜まると下痢気味になるなあ)、これなんか原因がストレスだけに漢方のゲンノショウコのほうがうまく効くかもしれませんな。
ところで「ゲンノショウコには赤紫の花と白の花がある」と噂に聞いておりますが、赤紫はよく見かけるのについぞ白を見たことがございません。
「何でじゃ~?」と思っておりましたが、なんと「東日本では白、西日本では赤紫」の花が咲くそうな。
なんだそりゃ。
フォッサマグナ、糸魚川~静岡線、箱根の関所で、この花の色は赤紫と白にきっちり分かれるのでありましょうか?その境界線はどこに?
野山を一面に覆い尽くす、恐ろしい繁殖力のクズですが(これが覆い尽くすと他の植物は木も草もまったくダメになります)、 花は可憐です。この赤紫色がまさしく今の時期の色です。残暑はまだまだ続くのに、野は秋の気配が着々と忍び寄っています。なんといってもこれは秋の七草。
万葉集にもよくでてくるし、京都には「葛野」という地名があるほどです。奈良の吉野は吉野葛の名産地だし、昔から慣れ親しまれてきた植物ではあります。ちょっと畑が荒れると、すぐこれがほこるので、よほど日本の気候にマッチしているのでしょう。そういや葛布とかもあるらしいですね。どうやってこれを織物にするんだろう?興味津々。
クズの花は乾燥すると二日酔いの薬とか。もっとも、あたしゃ酒をまったく飲めないのでご縁はございませんが。葛湯、葛餅は大好き。
カラスウリとキカラスウリの花が好きなんですよ。真っ白で繊細な作りでしょ?レース編みみたいな。
カラスウリは暗くなってから花開きますが、キカラスウリはまだ明るいうちから咲くので、ライトをつけずとも写真に撮れるというわけです。
これの根からは天瓜粉(てんかふん)が採れまして、昔はベビーパウダーとして使っていたのですと。美白化粧品の商いをやっている友人のしまねこさんが「そういうのぜひ復活して欲しいよ」とおっしゃてました。ごもっともじゃ。
20年ぐらい前にベビーパウダーに使うタルクの中にアスベスト(!!)が混入してた事があったんだよね。今はどこの業者も「うちのタルクにはアスベストは混入してません。」て口を揃えていっているけど。タルクそのものが滑石の粉末なんだよね。鉱物よ鉱物。そこらには詳しくないから突っ込まないけど、あんまり鉱物を肌に塗りたくりたくないなあ。「植物起源、動物起源なら安全」と盲信するつもりはないけれど、ミネラルオイルも要するに鉱物でしょ?なんか、そういうの塗るのやだなあ。赤ちゃんのお肌ならなおさらだよ。
キカラスウリの根から採る天瓜粉。ひょっとしたら近いうち復活するんじゃなかろうか?
ご多分に漏れず、パスタもピザも大好きです。よってバジルは必要欠くべからざるハーブなんでございます。トマトソースにはこれが無いとね。
ありがたいことに鹿児島は温暖なので、紫蘇並にらくらくと育てる事ができます。丈夫で植えっぱなしでも大丈夫だし、花穂が出たらかたっぱしから摘んでおけば10月半ばぐらいまで青々としているし。
秋になったら今年もバジルソースを作らねば。
そう思っていたところに、袋いっぱいのクルミをいただきました。願いがどこかに通じたのでしょうか?ありがたいことです!!
ニンニクは初夏に採り入れたのがまだあるし、あとはオリーブオイルだな。余裕があったら今年はさらに奮発して松の実を入れてみようかな。
いわゆる「引っ付き虫」です。秋が深まるとこの実が熟して、セーターなんかに引っ付いて往生します。機雷か撒きビシのごとく四方八方につきでた頑丈な引っ掛け鉤を持っている実です。まだ青いうちからその鉤はもう備わっていて、「こんな暑さ厳しいうちから植物は着々と秋の実りの準備をしているのであるなあ」と気づかされます。こっちは暑さで青息吐息、秋のことなど想像もつかない状態なのになあ。
ところでオナモミは中国では栽培植物だそうです。これから油を採るのですと。しかもその油はリノール酸を60~65%も含み、ベニバナ油につぐ高値なのですと!!(まあ、最近リノール酸信仰にも?がでてきたりしてるらしいですが)んで、味はどうなんすかね?
世界中の路傍で生える雑草の最たるものなのに、それを敢えて栽培する中国。さすが「四つ足なら テーブルでも料理する。」といわれるほど食い意地のはった国のことだけあります。
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