椿屋敷のお客様

薬草・ハーブ Feed

2006年11月29日 (水)

ビナンカズラ

Nec_0001_27 いつ聞いてもすばらしいネーミング、ビナンカズラであります。

「美男を嫌いなおなご」というものがこの世にありましょうか?わたくしも大好きであります。ただ、「何をもってして美男と規定するか」その基準となると大問題でありまして、千人おれば千人、万人おれば万人の美男がございましょう。それによってうまいこと世の中は廻っておるのでありますが。

わが身を省みずに殿方を見る場合、気になるのがまず指。次が歯並び。そして声です。接近できるならば匂い。これ要チェック。

大きくて長い指の手を見るとくらくらします。関節がちょっと張ってたりすると最高です!

昔からそうなので「ちょっとマニアックかな?」と思っていたのですがさにあらず!これは雌として当然の本能なのです!

動物行動学者の竹内久美子氏の著書「シンメトリーな男」によると、「指を規定する遺伝子と殿方のごにょごにょを規定する遺伝子」はほとんど同じ場所にあるのだそうな。よって「左右の手が大きくて長くてよく揃った指を持った男」というのは「ごにょごにょも大きくて長くてよく機能する」確率がひじょーーーーに高いのだそうな。

なっとくう!!

(みなさんわたくしのことを「スケベエめ」と思われたでしょうが、最初から申し上げておるではありませんか。スケベエなんですって。)

2006年11月22日 (水)

ルッコラ

Nec_0028_23 口に入れるとほんのりゴマの香りがするハーブ、ルッコラが大きくなりました。というより大きくなるのが早すぎて、早く食べないと風味が落ちます。あせっています。

アルバイト先のシェフがオードブルによく使うので、買ってくださいました。ありがとうございます。もっと植えなくちゃ!

課題は冬場にどうやって発芽させるかと、収穫時期を必要な量だけうまいことずらしていくこと、です。何せ農薬も化学肥料もまったく使ってません。安全であることは間違いなし!

何よりうれしかったのは味のプロであるシェフが認めてくださったこと。きっちりした基準、物差しができたなあ。フレンチレストランのバイトはわたくしにとって一石三鳥も四鳥も、意味のあるバイトなのでありました。

しかし今回のやつは育ちすぎが問題。頭が痛いよ~。

2006年11月20日 (月)

ツルウメモドキの季節

Nec_0029_22 街を歩けば、はやイルミネーションとモミの木、踊って腰振るサンタがお出迎え。クリスチャンなんてほとんどこの国にはいないと思うけれど、いいの1500年も前からなんでもありの国なんだから。

わたくしなぞもどこからみても仏教徒、朝一番に仏壇にお茶と仏飯をお供えする浄土真宗西本願寺派ですが、12月24日にはクリスマスケーキを食べます。生まれてこの方ミサなんか行ったことありませんが、鳥の丸焼きを食べます。丸焼きがなければゴテを。最悪フライドチキンを食べずにはおれません。信仰とはまったく関係なしのご馳走を食べる日なのであります。

聖書なんか読みませんが、クリスマスリースはおしゃれだと思うので作ります。ご存知のようにツルウメモドキはこの時期にちょうどいい按配に乾いて黄色い鞘をつけた赤い実をつける蔓草です。これでクリスマスリースを作ることが流行りだしたのはここ10年ぐらいのことだと思いますが、浸透しましたね~~~。よく見かけます。クリスマスからお正月にかけて値段の跳ね上がる植物のひとつです。まさか、こんなものがこんなに流行るとは、20年前には誰も想像してなかったでしょうね。

思ったとおりに自生させるのがなかなか難しい蔓草です。たまたま条件があえば頼まなくても生えて繁殖するのですが。鶴田町の建設作業員の方が苦節5年ぐらいかけてかなりの本数のツルウメモドキを栽培してらっしゃるという記事が毎年今頃南日本新聞に載りますね~。

幸いにしてうちの畑の奥に、たぶんなくなった祖父が植えたであろうツルウメモドキがよく繁茂している場所があり、今年もそれとアケビを使ってリースを作ろうと思っております。まことに畑があるということはありがたいことです。

2006年11月19日 (日)

ブラックベリー

Nec_0015_21ものの本など読んでおりますと、どうもヨーロッパ(特に北のほう)には「ベリー文化」とでもいうべき食文化があるような気がいたします。

つまり、若い男女が籠もって連れもって森にブラックベリーやブルーベリーやジューンベリーやカラントやなにやかやを摘みに行くと称してむにゃむにゃ・・・・・という。秋ならキノコとか木の実でございますな。

もちろんむにゃむにゃ・・・・・だけが目的でなく、ちゃんと籠一杯のベリー類も採って帰るので、ベリー類のジャムとかプリザーブとか保存食品も発達しているし、パイとかタルトとかも地方地方で千変万化のレシピがあるという。

甘党でジャム、パイ、タルト大好きなので、その手の記述が出てくるたびに、垂れる垂れるよだれが垂れる。赤頭巾ちゃんだっておばあさんのところにその手のベリーのパイと葡萄酒を持って行く途中で森で遊び、狼に遭ったんじゃなかったっけ?(ああ、なんて暗示的な話)

「そんなうまさげなベリーが生えているヨーロッパの森ってどんなところ?」想像力をかきたてられておりましたが、最近になっていろいろなベリー類を食す機会があり思いました。

「ここらに五月になるとなっている草イチゴとあんまり変わらんのじゃないか?」

場合によっちゃ草イチゴのほうがもぎたて新鮮を食べることができるのでおいしく感じたりします。うう~ん。やっぱりこういうのも缶詰とか冷凍じゃなくてもぎたてじゃないといかんかな?

というわけで、秋の木市のバーゲンでブラックベリーとジューンベリーを買ってきました。

たぶんむこうの森じゃ、草イチゴ並みにわんさか藪になっている野草のはず。栽培は簡単なはずだ。ハーブなんかも結構簡単だもんな。植えてみよう。夢はふんだんにベリーを使ったジャムとタルト。

わたくしヨーロッパに行ったことはございませんので、ここらあたりまったくの推測で申し上げておるのでありますが。

2006年11月17日 (金)

パセリ

Nec_0017_24 アルバイト先のフレンチレストランでは、まあさすがフレンチ!たいへんたくさんのハーブを使います。特にパセリは必ず生クリームとクルトンと一緒にスープに浮かべますので、これは!と思いもう少し株を増やすことにしました。

今年の種蒔きには間に合わなかったのでポット買いです。

秋の木市の最終日、もうよれよれになったパセリが売れ残っていました。売り子のお姉さんが「どうしても最後にはこうなっちゃって・・・・・。みんな自分が買う分は大事だけどあとの分は折れても構わないのかしら・・・・・売り物にならないんですよ。」

根っこさえしっかりしていれば、こういうのは植えてしまえばきっちりよみがえってくれるものです。これ幸いと3ポット¥50円という安値で購入。

自分もポット苗を取るときは他の苗を折らないように気をつけて取らなくちゃね。マナーだもんね。

2006年10月28日 (土)

ツワブキの花

Nec_0036_15 ツワブキの花が咲きました。

姿も匂いもまったくそうは見えないけれど、ツワはキク科なんだよなあ。花の咲くこの時期だけ実感が湧きますです。それほど菊そっくりの黄色い花が咲きます。

もうしばらくすると地上部が枯れてツワの勢力が落ちます。そりゃもう「あの夏の間のおさかんぶりはなんだったの?」とあきれるほどです。でも地面の中で根っこは生きていて春になるとおいしい新芽がにょきにょきと。これまた「どこにこんなに隠れてたの?」というほど。

季節によって相が変わる。それは当たり前の事なんだなあ。

2006年10月27日 (金)

セイタカアワダチソウ

Nec_0033_15 秋の野に黄色いシャボンのようにぶくぶくたくさん咲いているセイタカアワダチソウです。野を埋め尽くす勢いで大繁殖し、「アレルギーの原因だ」と嫌われ者でございます。

しかし、「じつはアレルゲンではない」という話もあり、それどころか「セイタカアワダチソウ風呂にはいるとアトピーが治る」という話も聞き、ありゃりゃりゃりゃ・・・・・・・。どっちなんじゃろかい

まあ、「世の中のたいがいのものは毒にも薬にもなるもんだな」などとおのれをごまかして、この件についてはそのままになっております(←怠け者)。

去年まではうちの畑もこれで一面に埋め尽くされ、「荒廃」を絵にしたようでした。いやなんですよ。墓とか畑とか荒れているのって子孫が絶えた家のようじゃないですか。おかげさまで呼吸する草刈機ヤギさんたちの導入で、今年はほとんど生えておりません。セイタカアワダチソウに恨みはないのですが、ほっとしております。

2006年10月25日 (水)

ウマノアシガタ

Nec_0032_26牛をも中毒させるという、ウマノアシガタです。今時分盛んに黄色い花を咲かせてはよくひっかっかる種をつけています。

日置の実家の近くに「クワンシキ」という悪所があり、 そこは小さな谷の小さなドブ川のすぐ上にある更地でした。昔から誰がどんな屋敷を建てても、その家で人が死んだり、離散したりして更地になってしまうのです。

うっそうと茂った樫や何やの雑木に囲まれた100坪ぐらいの空き地で、いつも鬱々ジメジメと湿って藪になっていました。ハブ以外の九州に棲息するありとあらゆる蛇がいました。マムシ、アオダイショウ、ヤマガカシ、シマヘビ、メクラへビ、カラスヘビ・・・・・。現にここに探検に入ったわたくしの同級生のズボンにアオダイショウが喰らいついたという話でした。こういうところにありがちな古井戸があり、水神様の祠がありました。大人の噂では「この水神サアが荒神なので、人が居着くことができないのだ」ということでした。

一番下の妹が小学校に上がるぐらいの頃、ちょうど今の季節でしたか、ある夜いきなり高熱を出して「手が痛い~手が痛い~」と泣き出しました。あまりに苦しむのでホームドクターが「大学病院に行きなさい」と奨め、そのまま鹿大病院に入院してしまいました。

診断は「原因不明の小児リューマチ」。

幼い妹の両手の小指はパンパンに腫れ、検査検査でひっきりなしに血液を採られて腕は注射痕で青アザだらけ。一月を過ぎても原因がわからず、心痛めた両親はとにかく妹に熱を出す前後の事情を聞いてみたらしいです。

妹は「熱を出した日に、友達とクワンシキに遊びに行った。あそこで冒険して遊んでいるうちに、水神サアの祠の花瓶を割った。そのとき花瓶でちょっと手を怪我した。悪いと思ったので牛乳ビンを替わりに置いてきた」と言ったのでした。

藁をもすがる父は「それだ!」と思い、神具屋でちゃんとした神棚用の花瓶を買いクワンシキに急行しました。そして水神サアの妹が供えた牛乳瓶と取り替え、花を供えて拝んだのでした。そのときなぜかわたくしもついて行ってたのですが、父はクワンシキの入り口でわたくしを待たせ、敷地に立ち入らせませんでした。見るとちょうどこのウマノアシガタがクワンシキの敷地に大繁殖して枯れて種だらけになり、足を踏み入れるごとに噛み付くようにに引っついてくる有様だったのです。もう冬に差し掛かっていたにも関わらず、空気はむっとして湿り、どんよりとした重さを湛えていました。なんというか子供心にも禍禍しくも荒廃した淋しい風景だった事を覚えています。

不思議な事に、妹の手の腫れは原因がわからないままその日を境に薄紙をはぐようによくなっていったのです。すっかり元気になって、今や二児の母です。

それ以来「入ってはいけない悪所はあるのだ」と思います。「水神サアの祟りだった」とはいいませんが、湿気なのか空気なのか土壌なのか人や生き物に悪影響を及ぼす場所はあるのだ、と。土地の人が「入ったらイカン」という場所には入らんほうがいい。「触らぬ神に祟りなし」は本当だ、と。そして荒れ果てたクワンシキに広がる枯れたウマノアシガタの原を思い出すのです。

2006年10月21日 (土)

ヨウシュヤマゴボウ

Nec_0024_23 色鮮やかな実と”ヤマゴボウ”の名を持っていますがれっきとした毒草です。

全草、特に牛蒡に似た根っこにフィトラカトキシン、フィトラカゲニン、硝酸カリウムを含むそうな。あぶね―――!!よく「ヤマゴボウの漬物」の材料と勘違いした人が、掘り上げて漬物にして中毒しておるそうな。あっぶね――――!!!漬物にしておるのはキク科のモリアザミの根。品種モノの牛蒡もキク科なんだからさ。みなさん間違っちゃダメですよ~~~。と、人どころではない。自分も間違わんとこ。なにより家畜に食べさせないように注意せねば。この写真も畑に自生しているヤツなのです。

毒草、しかも「洋種」の名を持つ帰化植物、山の中にたいした繁殖力で生えるわ、木の生育を妨げるわ、しかも和種のマルミノヤマゴボウと競合するわで、どうもお尋ね者のようです。京都府の外来植物の対策室がHPでWANTEDしてました。あああああ。でも、撲滅できないんだろうな。マルミノヤマゴボウなんかほとんど見ないのに、これはうちの近所でもよく見かけるもん。帰化植物ってホント強いよなあ。見習うべし。

2006年10月20日 (金)

ムカゴ

Nec_0023_17ヤマノイモのムカゴであります。

種ではありません。栄養体とでもいべきシロモノですか。ヤマノイモは①種②根③ムカゴの三段構えで増殖するというわけです。ちょっとした藪にはすぐヤマノイモが生えるはずです。

ヤマノイモ=自然薯、生やすのは簡単だし、というか勝手に生えるのですが、自然薯を掘るのは至難の技であります。根性と体力の極限を試されます。おいしいのですがねえ。おいしいものを食べようと思ったら手間と努力が必要なのであります。

さて、ムカゴは地上部にくっついているし、ちょっとした刺激で簡単に取れます。これがまた根っこのヤマノイモと似た味がします。塩でさっと茹でて食べるとホクホクしてうまい。ただ小さいために量を集めるのがたいへん。取れやすさも肝で、あっという間に地面に散らばってしまいどこにいったかわからなくなります。やっぱりおいしい思いをしようとするなら、手間と努力が必要なのです。