椿屋敷のお客様

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2006年2月

2006年2月28日 (火)

お隣からキャベツ

Nec_0015_7 お隣のおじさんから「この間の卵のお礼を鶏にやっくいやい」とキャベツの外葉をいただきました。ありがたいことです。

うちの畑のキャベツやハクサイなんかもよれよれになった外葉をじゃんじゃん鶏小屋の中に入れています。飛びついてバクバク食べます。リンゴの皮や芯、仏様から下がってきたご飯、クズ野菜、バナナの皮、茶殻、・・・・・なんでもOK。生ごみをどんどん食べてどんどんウンコにしてくれます。

しかもうちの鶏小屋は移動式。春の雨で草が茂りだしたなあ・・・・・というところに小屋ごと移動。小屋が去ったあとは文字通りぺんぺん草も生えていません。これだけの除草を自分でしたらどれほどの時間と体力がいることでしょう!ありがたいことよなあ・・・・・。鶏さまさまでございますよ。

地鶏くんの蹴爪

Nec_0021_12 うちの動物の中で1,2を争う攻撃力を誇る地鶏くんの蹴爪です。怖いぞ―――!!

洋の東西を問わず雄鶏は魔除けの動物として珍重されてきました。さもあらんです。もーむちゃくちゃ気が強い。縄張り意識も強い。おのれのテリトリーに入ってきた動物は、雌鳥以外は容赦なく攻撃する。人間だろうが神だろうが悪魔だろうが斟酌しない。誰よりも早く夜の明けるのを察知して、1km半径に聞こえてこだまするトキの声をあげる。幽霊だろうが吸血鬼だろうが雄鶏が鳴くと退散する。あっぱれ。天岩戸の前で「常世の長鳴き鶏」が鳴くと「天照大神」がお出ましになる。まことにあっぱれ。

小学校の図書館に、「世界の怖い話」とか「日本の怖い話」とかいう子供向けのアンソロジーがあり、子供向けとはいえ文章がしっかりしていて怖かったです。しかし子供は怖い物好き、繰り返し繰り返し読みました。

その中のルーマニアだかブルガリアだか東欧の雄鶏のお話が印象的でしたね――。

・・・・・その国では「火曜日に卵から孵った黒い雄鶏は魔除けになる」という言い伝えがありました。ある農夫がその言い伝えを信じて火曜日生まれの黒い雄鶏をそれはそれは大切にしていました。ある日農夫は空から棺桶が自分の家の屋根に降ってくるのを見てしまいます。あまりの恐ろしさに口もきけないでいると、黒い雄鶏が「コケコッコ―――!!」と高らかに鳴きました。すると棺桶は跡形も無く消えました。さらにしばらくして、もう一度棺桶が降ってきました。このときも雄鶏が鳴いて棺桶は消えました。さて、農夫の女房は卵も産まない雄鶏を農夫が身も世も無く可愛がり大切にするのをいまいましく思っておりました。「朝からうるさいのに昼間まで鳴くなんて。」

3度目に黒い雄鶏がたいへんな勢いで昼日中に鳴き始めたとき、女房は「ええい、うるさい!」と木槌を雄鶏に投げつけて殺してしまいます。

「なんということを!!」農夫は恐れおののきながら女房に言いました。「お前は雄鶏と一緒に俺も殺した。もう屋根の上の棺桶は消えない・・・」

その夜から農夫は高熱を発して、三日後には死んでしまいました。

うちの地鶏くんもよくトキを告げてくれます。いかにも魔が除けてくれそうな景気のいい鳴き声です。元気になります。ちゅうか、否が応でも目が覚めるので早寝早起きになるっちゅうの。健康になるっちゅうの。

2006年2月27日 (月)

椿「卜伴」

Nec_0020_10 椿「卜伴(ぼくはん)」がついに咲きました。

数ある椿の品種の中で、「卜伴」は好きな花№1です。この鮮やかな濃い紅色といい、花芯唐子の微妙な白といい、すごく好きです。気品というものを椿にしたらこれになると思います。

大きさも程よい小輪です。花期は3~4月。葉は長楕円の小輪。樹形は立性で枝は細くて疎。あまり強い木ではありません。

1719年、江戸時代にはすでに知られた、古典品種中の銘花。歴史も長いのです。この花を作り出して愛でた江戸という時代は、やはりかなり趣味のいい時代なのであります。

めーさんの乳

Nec_0018_4めーさん(ヤギザーネン種・1歳・女の子)の今の乳です。

もうパンパンに膨らんでいます。お腹ももちろんパンパンです。

どきどきどきどき・・・・・

もうすぐなんだなあ。

神様仏様、どうぞお守りください。

2006年2月26日 (日)

サルトリイバラ

Nec_0017_9 山からサルトリイバラを採ってきました。

鹿児島県人なら誰もが知ってる「かからんだんご」を包む「かからん葉」のツルです。これを我が畑に挿し木して、「かからん葉庭からとり放題」にしようという野望に燃えています。早速二芽ぐらいの挿し枝をたくさん作って、バケツの水に漬けてあります。明日はこれを「いかにもサルトリイバラが生えそうな所」に挿して廻ることにします。ふっふっふっふっふ。

かからんだんごは大好物です。でも、あの葉っぱがなかなか手に入らず苦労していました。条件が合って1本でも根付いてくれるといいな。

車に乗せて運ぶ間も、ツルからか実からかほのかにいい香りがしていました。かからん葉もいい香りがするもんな。鹿児島県人には、「柏餅」より「かからんだんご」だもんな。

根っこはおできの薬や利尿剤になるそうです。

ソラマメの花

Nec_0016_6 ソラマメの花が咲いていました。

今年は春が早いせいか、色んな花が咲くのが早いです。白木蓮の蕾も連翹の蕾も、2月なのにふくらんでいます。ソラマメも早いなあ・・・。

豆類は大好きなので、エンドウ、ソラマメは植えずにはおれません。今年は早く実が成るのかな。楽しみだなあ。

今から「カズラで籠を編む」講習会に行ってきます。これだけ畑にカズラがあるのだから、利用しない手はないですもん。「籠編み」は本格的にマスターしたい技能の一つです。では行ってきます。

2006年2月25日 (土)

ハコベはびこってきました

Nec_0013_9 totto*さん、べにこさん、ゆきちさん、お待たせいたしました。気温の上昇とともにハコベがはびこってきました。

どうせこれから1~2ヶ月はどんどんのびてくるので遠慮は無用です。どうぞ、ご都合のよいときにいらして採っていってください。日時の打ち合わせをいたしましょう。

他の方も「歯茎の健康が心配だ」という方、ハコベ塩を試してごらんになりませんか?薬草・ハーブのカテゴリーを見てください。歯は大事です。お問い合わせ等はプロフィールのメール送信欄からどうぞ。

2006年2月24日 (金)

萌えいづる春

Nec_0003_10 万物みな萌えいづる春がやってきました!

雌雄のある動物の多くは、通常春と秋が発情シーズンなのであります。

実は、今まで色々な動物を飼ってきているので、犬の交尾と出産も、猫の交尾と出産も、鶏の交尾と産卵も観察する機会がありました。今回ヤギが無事出産したら、それも見ることになります。あと自分自身が人間なので人間のSexも知っています(残念ながらまだ出産を経験していないので早くしたいです)。

それを観察してきた結果と、あと動物学の竹内久美子氏(「シンメトリーな男」などの著書あり。おもしろい)などの著書を読んで得た結論。

「なべて雌雄のある動物のSexは、雄のほうが格段に難しい」

ですわ。

雌雄のある動物の交尾。雌がやることは「発情期がきたよ」というのを発情腺の匂いや婚姻色などで雄に知らせ、あとは自分の生殖器に雄が生殖器を挿入して精子を抽送してくれるのを待つ。これだけ。

雌はそのあとの出産や子育てではそりゃあたいへんな思いをしますが、ことSexだけに絞るなら、雄の側にはたいへんな技術と体力と熟練が必要です。特に鳥類や哺乳類の雄になってくると、もう最初のデートの段取りからしてその動物ごとの本能やらしきたりやら様式やらあって、「たいへんだなあ・・・」と唸らされてしまうですよ。

特に哺乳類の中でも霊長類は、なまじ知能が高いだけに「群れ社会の順位」とかなんとか社会性が絡んできて、雄はそらそらたいへんのようです。その上Sexそのものが「まず自分のペニスを怒張させなければならない。さらに雌の生殖器、それも尿道口・膣口・肛門と似たような穴が三つも並んでいるのを区別して挿入・抽送しなければならない。」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・難しいぞー――――!!!!

途中で雌が痛がったり嫌がったりしたら、つどつど様子を見て加減をしたり、なだめすかしたり、場合によっちゃ押さえつけたり、・・・・・・・・ねえ。練習しなくちゃ、こんなことよっぽどの天才じゃない限り最初からうまくいくはずありませんやね。だからチンパンジーやニホンザルの群れの中で一番モテる雌は、たいがい年増の雌です。繁殖期には若い雄たちが彼女の前に列をなすといいます。熟練した雌にレッスンをつけてもらう。これが難しいSexをマスターする早道だからです。

恐ろしいことをいいますと霊長類の中でも「万物の霊長」人類の雄のSexはなんと一番難しいのです!

なんなれば、体の大きさに比べてペニスの大きさが大きすぎるから。マウンテンゴリラはあれだけ大きな図体をしながら勃起時のペニスの大きさは5cmほど。これぐらいならまだ雌の膣口に挿入するのは易しそうです。比べて人間はねえ・・・・・。個人差があるとはいえねえ。さらには他の霊長類は抽送回数がほんの何回かで精子を送り込むことができますが、人間は実に数百回以上の抽送をしなければ果てることができません。時間もかかるしその分失敗の危険度も増します。たいへんだなあ・・・・・・

つくづくねえ、そういう意味じゃ男に生まれてこなくて良かったよ。待ちかねていた春がとうとうやってきましたので、女に生まれてきたことの幸せを満喫しようと思います。ありがたや、ありがたや・・・

ヤブランの実

Nec_0005_9 ヤブランの実がなっています。

黒々とした美しい実です。

ヤブランはほっておいても大繁殖してくれる草で、椿や豆ツゲやその他、畑の藪で少し陰になっているところにびっしり生えています。強いんだろうなあ。

ヤギさんたちが意外や意外これが大好きで、椿の下に繋いでおくとあっという間にヤブランを食べ尽くしてしまいます。畑の一番奥の藪になっているところが、最近のヤギさんたちの定位置なのですが、ほんとうにきれいにしてくれます。カズラ類やヤブランのような、一番うるさい草を舐めるようにきれいに食べ尽くしてくれている。まことにまことにありがたいことです。

2006年2月23日 (木)

雪柳の花

Nec_0009_9 ついに雪柳の花が咲きました。

沈丁花と連翹と雪柳は、本当にだい好きです。写真はまだ咲きはじめなので、ちょぼちょぼと白い花が見えるだけですが、満開になると本当に惜しみなくこぼれるように白い花がつきます。雪柳とはよくつけたものです。

雪柳は丈夫で挿し木で簡単に増え、花がきれいな上に管理が易しいので、80年代から90年代の公共工事に山茶花の立寒、サツキ、クチナシなど共に大量に使われました。そのこと自体は別に目くじらたてることではありません。実際雪柳きれいだし。

どうかと思うのは、そういう植え込みが2,3年たって木がある程度大きくなり落ち着いてきたときに、全部ユンボで引き抜いて新しい木に植え替える、それを全国規模でやってたってこと。

ほんとどうかと思うよ。

植え込みの潅木だけじゃない、高さ4、5mはあるクスとかケヤキとか立派な街路樹なんかもそれやってたんです。葉が茂ってきて「おお、いい感じになってきたな」というところで引っこ抜いて植えかえる。

つまりd☆comoの携帯が「消費者の短サイクルの消費を促すためにもともと1年しかもたないように作られている」のと一緒。生きている植物ですら公共工事にとって「消費」の対象で、「予算を消化する」ために何の罪も無い(どころかこれからが見頃なはずの)雪柳やツツジやクチナシやクスやケヤキなんかが引っこ抜かれてうち捨てられていったのです。死屍累々。

日本国が借金まみれになるはずだわ。