椿屋敷のお客様

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2007年7月

2007年7月11日 (水)

Nec_0021_2 古今東西を問わず「湿地帯には住むな」と言われています。湿気が人間の体に直接及ぼす影響も良くないですが、なによりかにより湿地には寄生虫、特に蚊が多い。これがまずいのです。

蚊はいろんな病気を媒介する中間宿主。人間の病気でも日本脳炎とマラリヤ、まあ派手な二大スターを媒介してくれよります。犬にはフィラリア、ヤギには腰麻痺。全部重篤になる病気だな。たいへんだ。

日本脳炎はほんの3、40年前には死人が出ていた病気です。わたくしなぞ小学校のときに痛いい~たい日本脳炎の予防接種を受けた覚えがありますもん。ありゃ本当に痛かった。あれで注射が大嫌いになりました。またぞろ復活の兆しがあるらしいです。去年何人か亡くなったとのこと。恐ろしいぞーーー!

マラリヤもたいへんな病気。先の大戦の南方戦線で日本軍が、「弾で死ぬより、マラリヤで死ぬほうが多かった。」と言われたほど。毎日夕方になると頭が割れるように痛くなってがたがた震えるほど寒気がして高熱が出るのですと。イヤだ―――!そんな病気。これも近頃の温暖化の影響で発生地が北上しておるとのうわさが・・・・・。おい、おい。

こういう病気を防ぐには蚊の発生を防ぐのが一番なんだけれど、蚊ってのもまあ、よく繁殖する昆虫ですからね。しかも昨今のように雨が降り続くと写真のごとく竹の節に溜まった水でもボウフラが発生しよります。生意気にまだ雌の蚊が卵を産み付けに来てるし。んもー―――!!

昔は井戸とか天水溜めとか防火用水とかに鮒を放してボウフラを食べさせていたそうな。正しいぞ。今は用水路にすら農薬が流れ込んで魚が死んどるからな。ドブ、ボウフラ湧き放題。まずいぞ。

2007年7月10日 (火)

梅雨の晴れ間

Nec_0020 六月梅雨に入った頃「空梅雨か?」などとすっとぼけたことを書いておりますが、なーにがなにが。

たいへんな量の雨が毎日毎日飽きずに降り続いております。家の中も外も服も食べものも自分自身もなにもかもがシケって、たいへんだ。マッチに火がつきません。マジでキノコ栽培ができそう。

それでも昨日と今日は一時晴れ間が見えました。お日様の光は久しぶりの気がします。もう少しからりと晴れてくれたらなあ。ああ、布団を干したい。この雨こそがお米や夏の野菜の糧となるのだということはわかっていても・・・・・早く梅雨が明けないかなあ。

おっとっとっと・・・・・。すでに台風4号の声が。明日は梅雨前線も南下。九州地方はまた大雨。

2007年7月 9日 (月)

蚤とり

Nec_0018 蚤とりとはたいへん楽しい行為なのでございます。猫飼いの方にはこの気持ちお解りいただけるのではありますまいか?

なんといっても猫の全身の毛をくまなく掻き分けて蚤を見つけ出す、これある種潮干狩りのような楽しさ。「お、こんなところにいやがった。」つぶやきつつ両手の指をフルに使い目をつけた蚤を追い詰める楽しさ。いよいよ雪隠詰めにした蚤を左右の親指の爪に挟んで「プチン!」とつぶすあの快感。たまりません!特によく肥え太って卵をぱんぱんに持った雌を卵ごとつぶすときの感触が。(まったくもってむごいことです。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・・・)

体をまったく動かさず、世の中のためにはまったくなっていない行為にもかかわらず「とりあえず『蚤とり』してるんだもん」とほざきながら暇をつぶせ、なおかつ愛猫がぐんにゃりとこの手に身を任せて全身を触らせてくれる。ああ、ここんとこ肝心ですね。信頼関係のあるちょっと大人の猫でないと蚤はとらせてくれません。やんちゃ盛りの子猫は体温高くて蚤が多いくせにちっともじっとしてなくてだめだもんな。

今の時期から夏場は蚤が大発生する時期。鼠なんかなんのその。天文学的な勢いで増えるのが蚤。ほんとは指でつぶしちゃいけないの。卵が飛び散って逆効果だから。フロントラインみたいな蚤とり薬を使うのが一番なのだけれど、雨でお出かけできない日に「プチン!プチン!」と何の生産性もない行為に浸るあの快感は何ごとにも替えがたいのでありますよ。

2007年7月 8日 (日)

新暦か旧暦か

Nec_0017 昨日も雨でご近所のお宮さんの夏祭りが流れてしまいました。いやあ、鹿児島の総雨量は大変なことになっておることでありましょう。

ところで新暦では昨夜が七夕。しかし鹿児島は旧暦の祭が多い土地柄なので8月7日に笹が見えることも多いです。島津の殿様の仙巌園でも大きな笹に吹流しのような長い天の川がついたのが8月7日に何十本と立ち並びます。鹿児島の暦的には「7月に六月堂」「8月初めに七夕」「8月中旬にお盆」てとこじゃないでしょうか?7月はあちこちの神社の六月堂を巡るので大忙しで、七夕は旧暦のほうが都合がいいのかも。そういえばその日ソーメンを食べる人が多いよな。ソーメンが天の川を連想させるから?まあ、どちらにしろ夏真っ盛りで「七夕でなくても毎日ソーメン食べてます」という人が多い時期ではありますが。

何度か書きましたがわたくしは太陰暦支持者。日本の季節には旧暦のほうがあってると思うのです。というか中国から輸入された暦を千年以上かけて日本の気候になじませてきたのだからこっちを使えよ~、なのですが。最も日本は南北に長いので、ひとつの暦じゃ季節の変化に適応できないなあ。

2007年7月 7日 (土)

ヤギ運動場雨よけ

Nec_0015 連日連夜の大雨が続きます。人間も動物も生きたままでカビが生えそうな勢いの湿度です。たまらん。

うちの動物の中でもヤギさんたちが一番雨に弱いので、運動場内に雨よけの掘っ立て小屋を二軒作りました。簡単な柱を地面に叩き込んで棟を上げてトタンを張っただけの小屋ですが、雨よけにはこれで充分。降水が無いときは運動場内でのびのび草を食べ、雨が降ればこの小屋の中に避難。結構快適にやってくれているようなので、この大雨でも安心です。

2007年7月 6日 (金)

暑いって

Nec_0014 鹿児島地方は梅雨も終わりがけ。連日の雨雨雨雨・・・・・。天の底が抜けたかのような大雨ぶり。よくもまあ水が尽きぬものです。

今日はさすがにひったいだれまして(たいへん疲れて)、死んだように昼寝をしてしまいました。腹の辺りが余りに重く暑く息ぐるしくなって目が覚めると、そこにはじじい猫二匹が御鎮座ましましております。

おいおいおい~~~。

何を考えておるのじゃ!暑いって!!それでなくともあんたら毛むくじゃらなんだからさあ!汗ばんだ肌にべったりあんたらの毛が張り付くよ!(うわ、書いてて気持ち悪くなってきた。お風呂入ろう)

思わず邪険にわが腹の上から払い落とすのですが、どういうわけか二匹とも執拗に腹の上に乗ってきます!

勘弁してくれよ~~~。

雨の午後は何の意味も無い陣取り争いで暮れていきます。

2007年7月 5日 (木)

ヨルムンガンド

Nec_0013 「戦争はするな」が持論です。

人道的な問題ももちろんですが、何よりかにより「損をするから」です。こう言うと「軍が開発する最新技術」だの「兵器流通による経済効果」だの「軍隊による雇用対策」だの(あと「戦争による地球上の余剰人員の整理」とか)たわごとを並べるオオバカ野郎がいますが、阿保か!

地球資源のトータルで見たら必ずマイナスになるに決まっとろうが!!軍隊は天文学的なハイコストで消費するのみ。決して生産はしない。「戦争による経済効果」をいうやつは「日本の土地は狭いから決して値下がりしない」とか言ってバブルを招いた連中と同じレベルでしょう。「人間が作った社会の、そのまた20世紀のごく一部の国が押し付けた価値観(ぶっちゃけて言えば某米国ですか)」にどっぷり浸って、その世界でくるくるくるくる独楽鼠みたいに廻って悦に入ってる連中。自分が廻るのは勝手だけれど巻き込むのは勘弁してよ。

動物の本能として闘争本能が仕込まれていることは(特に雄に)理解します。というより鶏なりヤギなり動物を飼うということは雄の闘争本能と雌の生殖本能をコントロールすることなので、雄の闘争本能がどんなに厄介なものか身に沁みてますわい。持て余した闘争本能のやり場に困ってる人間の雄が「戦争みたいなお祭りがあったらどんなにすっきりするだろう。」と妄想にふけるのも勝手。それが妄想である限りは。マンガでもTVでも映画でもケームでも妄想結構!!とことんやれ!やれ!だ。ウォーゲームは大好き。だからバーチャルの規制には反対。規制の筋が違うでしょう。

というわけで「ヨルムンガンド」(既刊2巻・高橋慶太郎・小学館)です。

こうきましたか~~~!これだから小学館は油断がなりません。少年誌でこれをやりますか。まあ、少年誌だから表現を曖昧にぼかしているところもありますが(死体とかね)。このテーマだったらそれをぼかしたらいかんのに、規制があるんだろうな。だから逆効果だっちゅうの。

話は東欧の内戦で両親を失くして「武器を限りなく憎みながら、武器を握りしめる」少年ヨナが、ココ・へクマティアルという若い(女性の)武器商人にスカウトされるところから始まります。ココと一癖も二癖もある小隊のメンバーとヨナは、世界の火薬庫を巡りながら旅を続けます。「武器を憎みながら、片時も放せない」自分に引き裂かれながらも、天才的な戦闘能力でココを守り続けます。ココはどうやら世界的な海運王の娘で、幼い頃から学校にも行かずウェポン・ディーラーとしての英才教育を受けてきたらしい。かんしゃくもちで気分屋でわがまま。でも頭の切れがよく商才抜群。なにより妙にチャーミングで魅力的。(そういや「へクマティアル」って北欧神話の商売の神様じゃなかったっけ?うろ覚えだけど。)

話はまだ始まったばかりで、背景もまだ全貌を現してないのだけれど、どうなるんでしょう?これ。「非生産活動の最たるものである戦争で、経済活動を営む」武器商人という矛盾した商売。あ、そういや2巻で「矛盾の語源」についても出てきたな。例の古代中国の「矛と盾を売る武器商人」というやつ。こういうところが作者高橋氏は、どうにも只者ではなさそうで。ちょっと3巻が楽しみなのです。

2007年7月 4日 (水)

千日紅

Nec_0011 昔昔、お子様だった頃、鶏頭や千日紅なんかの夏の地味~な花を「なんだこりゃ?」と思っておったですよ。「千日紅はしょぼいし、鶏頭なんか気持ち悪いよ。何でこんなもの植えてるんだろ?」と。

今にして思えばこれは先人の知恵で大正解なのでありました。

要するに墓花なのです。「全国で一番墓に花を供える県」鹿児島は、これまた「全国で二番目に南の県」なのです。夏の墓花は供えてから半日と持ちません。半端じゃない太陽の照りであっという間に花壷の水は乾き、花はぐんにゃりとしおれます。夏場はお高い菊とか、百合とか、とてもじゃないけど使えないですよ。もったいない。

かといって葉の緑だけだとどうにも淋しい。赤みが欲しい。こういうときに安価でうちで簡単に栽培できてしかも乾燥に強い花が大活躍するわけです。

たとえば千日紅。鶏頭、羽鶏頭。コーンフラワー。色唐辛子。いずれ劣らぬ地味な花ですが照りつける太陽の下の墓に供えると、それらの赤みがたいへん映えます。「どんなものにも活躍する現場はある」というわけです。要は「適材適所」。自分で墓の花を供えるようになって初めて納得しました。先人の知恵恐るべし。

2007年7月 3日 (火)

荒地

Nec_0012_2 「土地を荒らさないことは持てるものの責任です。」

今は亡くなった人の言葉ですが、「まったくもってその通りだ!」と心底頷かされました。それ以来せめてうちの回りの土地から、何とか整備しようと「椿屋敷農園」を始めました。

圧倒的な人手不足で、まだまだ手が入ってないうちの土地は多いのですが。おかげさまで少なくとも自宅近辺の敷地は何とか人が出入りできるようになりました。

まったくもって土地が荒地になるのはあっという間。鹿児島の雨と光の下、凄まじい緑が瞬く間に多い尽くしてしまいます。油断も隙もありません。

2007年7月 2日 (月)

夏は瓜

Nec_0010 胡瓜、西瓜、南瓜、冬瓜、糸瓜、苦瓜、真桑瓜、・・・・・・。

どっちを見ても夏は瓜だらけ。瓜というのはどうにも南方の匂いがします。東南アジアとかインドとかあるいは中央アジアやアフリカの灼熱の砂漠とか。どこかそこらあたりから伝来したものばかりだし。

だからこそ瓜は夏のもの。温度が高くて雨が降らないとよく育ちません。いまや一年中ハウスものが出回るご時勢ですが、やはり「アチ~アチ~よ~」とうだる夏にかぶりついてこそ瓜類はおいしいのです。

ここ最近の雨と温度の高さで、胡瓜も南瓜も西瓜も糸瓜も苦瓜も冬瓜も、一気に大きくなっています。ありがたいことよのう

そういえばもうすぐ七夕。「七夕と瓜と龍」ってのはものすごく縁が深いんだよな。乾く夏でも果実の中に水気を湛えた瓜類。昔の人はその中に宇宙を見たそうな。瓜の中には天の川。

壮大な話じゃのう。