と力んでみても、「ニガウリ」知らない人いるかもなあ。「ゴーヤー」は全国版なのに。
写真のようにキュウリみたいに細長いのがニガウリ。対してでっぷりしてるのがゴーヤー。「なんだ一緒じゃん」と言われそう。でも味も違うぞ。ニガウリのほうが苦味が強い。「ニガウリ」とはよう言うたものです。
昔から薩摩人はニガウリのほうを食べてきました。スライスして湯がいて鰹節をかけたり、梅肉とあえたり、豆腐や卵と炒めたり、・・・・・・・・・・「こげな苦かもんの、どこがうまかとか?」子供の頃は顔をしかめて思ったのに、今やニガウリ無しの夏は考えられない。月日とは移ろうものであります。
ゴーヤーは沖縄産。くどいようですがこっちは全国版なのになあ。
「全天俄かに掻き曇り、現れたるは玉~梓ヶ怨霊~」(By南総里見八犬伝)
妖のものは暗いところが好き(ゴキブリか?)なので、昼日中に現れることはありませんが、夏の夕立前は別。黒いモクモクの入道雲の底がかかると、地表はあっという間に暗くなります。
蕩けるように熱せられた空気が生臭い風となって吹き、喧しかった虫の音がピタリと止む。そのときこそ昼の光に妨げられていた妖が、息を吹き返し蠢く瞬間なのです。
いろんな怪談で、この夕立前の何ともいえない緊張をはらんだシチューエーションを効果的に使ってますが、最近この「夕立の怪異」ってのは日本の気候があって初めて説得力があるんじゃないかと思い至りました。
だってさ、砂漠じゃ無理でしょ?ヨーロッパの夏とかも乾いてそうだしな。寒いとこももちろん無理だし、熱帯のスコールだと凄すぎてかえって怪異が出る幕ないんじゃないか?
温帯モンスーン気候の、ジメジメと湿り気のある夏に、ジメジメジトジトとした日本的な恨みをもった妖にこそぴったりの舞台設定だよなあ。
もっとも最近の鹿児島、亜熱帯といったほうがいいような夏で、今日もとんでもない暑さでした。夜11まで30℃から下がらないそうです。ちょっと空が暗くなったのですが降るまでには至らず。せめて雨降ってくれ。
おっかしいなあ~~。士郎正宗の「攻殻機動隊」の1巻、持ってたはずだったんだけれどなァ。
恥ずかしながら去年の暮れからやってるマンガの整理、まだ半分もできてないの。それどころか「あ、これもあった、これも読みかえそ」と混ぜくるもんだからどんどん散らかってんの。とほほほ。もう8月もすぐだってのに。
おりしも大好きな森博司氏の「スカイ・クロラ」をアニメ界の巨匠押井守(大好きな作品もあれば寝てしまう作品もあり)がアニメ化した、との情報。「こりゃ久々にアニメで『攻殻機動隊』を視れってことか?」って、誰もそんなことは言ってないっつうの。
あのシリーズはかなりたくさんあるので長く楽しめるというもの。早速YouTubeで探すなり。まったく便利になったことよのう。
・・・・・・・・・・・・・・ちゅうわけで久々に視ました。
やっぱなあ。今更ながらに・・・・・・・・・・カッコええわ~~~!
もうオープニング・テーマのカッコよさからぜんぜん違う!特に「2nd Gig」のはむちゃくちゃカッコエエ!音楽がまたなあ。菅野ようこの音楽ってすごく近未来的でクールでありながら生理的という矛盾を併せ持っていて主人公の草薙にぴったり。この音楽に合わせて草薙が向こうから起き上がってくるシーンがあるでしょ?ある地点まで起き上がってきたら、そこからいきなり暗色からがらりと明色に変わる。
あのシーンが好きでねえ。
草薙の過剰なほど女性的な(サイボーグだけれど)胸のふくらみや細い二の腕を強調する体の陰影が、起き上がって明度が変わったとたん無機質でアンドロイド的な質感に変わる。でも、草薙の意思的で確信犯的な目の光はそのまま。ンもおおおお、シビレルゥゥ!
まあ、戦後日本が作り出した唯一誇れる文化=アニメの中でも世界的な評価を受けているシリーズ、内容についてはとてもとてもここで語りつくせないけれど、このオープニングが完成度の高さをおのずと物語ってるよなあ、と改めて思いましたです、はい。いつも変なハイレグの戦闘服を着てる草薙(このへんがオタク文化が生んだヒロインだよなあ)が「2nd Gig」のオープニングの最後のほうじゃ素敵なコート着てるし。
麦藁帽子と長靴が定番の人間が人様のファッションにケチつけるほどのファッションセンスなど持ち合わせてないんだけれどね。
今年の夏に果たすべきミッション:ヤギ運動場の中の雑木を切り倒す。
と、思い定めまして、毎日手鋸で4,5本づつ切り倒してます。山桑やグミなんかです。桑の木は繊維が多くて粘りがあり、すぐ鋸の目が詰まって往生します。
それ以上に往生するのはその木に絡まっている蔓です。何本も複雑に絡み合い、木と木を繋ぎ合わせもつれさせて、1本切っただけじゃ蔓のせいで宙に浮いてしまうのです。それで周りを全部切って塊で倒さないとならない。これがなんともたいへんなの。朝早くか日暮れ前にしかしないけれど、頭のてっぺんから足先まで汗びっしょり。
もっとも切り倒してしまえば木や蔓はあっという間にヤギが食べつくしてくれるので、見る間にきれいになるなあ。4mぐらいの木を4,5本も切ればぽっかり空間が開いて空が見えてなんとも言えずすっきり。その気持ちよさがこの難儀な労働を続けている理由のひとつかな。もっとも、切り倒した木の始末まではぐうたらなわたくしにはとてもしきれねえ。喰うてくれるヤギ様はまっこち神様仏様。ありがたいこっちゃ。
南国鹿児島の緑は獰猛で、一夏放置しておくとどんな耕地も一発で荒地と化します。二夏放置すれば木が生えだしてジャングルです。うっとおしいけれどこれほどの回復力を持つ自然は、今となってはとてもありがたいことだよなあ。
モモ(紀州犬雑種・7歳・♀)は、犬であるからして全身毛だらけで、夏毛と冬毛が生えかわります。ダブルコートでないのが救いですが、それでも毛替わりの季節にはかなりの抜け毛が出ます。
まあ、そうでなくとも全身マッサージのためにブラッシングをするわけです。本人(犬)はどうも「余計なお世話だわ!」と思っている節多々見られますが。
特に梅雨時から今にかけてもまだ、冬毛がかなり残っております。首筋のところとか太股のところとか塊があるので、そこのところ重点的にかけて。かなり気持ちいい様子なのですがねえ。
でも、ブラシを見ると逃げるの。なんでかねえ。ブラシは噛み付いたりしないのにねえ。わかってるはずなのにねえ。
あたしが使ってるブラシよりお高いんだよ。
まだ子供の頃、一冊の本、一枚の絵、一本の映画、なんでも感動してしまうと「もうあたしの一生でこれ以上感動することはない。もう心は動かない」などと浅はかにも浸ったりしてました。あたかも「初恋の人が永遠の人。もうこれほど誰かを愛せない」とガキンチョが初めての恋に酔うように。
現実には人生それほど捨てたものでもなく、年を経たら経た分だけ、そのときにふさわしい「夢中」が必ず待ってるものでして。ありがたいよなあホント。その気になれば絶対に退屈することはありません。生きてる限り心もまた動くものなのです。
なんちゅうて、最近は海堂尊にはまってるもんで気取ってみました。「田口・白鳥シリーズ」第二弾「ナイチンゲールの沈黙」(宝島社)でございます。
第二弾にもかかわらず大傑作!
も~~~、ありとあらゆる要素が詰まっててジャンルわけ不能。あいかわらず架空都市・桜宮市の大学病院が舞台なんだけれど、大学病院って・・・・・・・・ホントにこんなに愉快なとこなの?
愚痴外来の田口絶好調!ってことはあいかわらずぬらぬらヒョンヒョンの昼行灯ってことですけどね。それにもまして白鳥絶好調!つまりゴキブリぶりに磨きがかかってるってことで。プラス今回むちゃくちゃ登場人物増えました。それもどいつもこいつもキャラ立ちまくりでカッコいいやつばっかり!それにしても海堂氏、いったいどういう交友関係をお持ちなのでしょう?前作でも思いましたが、こんなやつらばっかり身の回りにいたら胃が持ちません。
ざっとあげてくだけでも、強烈アル中の伝説の歌手水落冴子でしょ、元医学部のその変態マネージャー城崎でしょ、田口の同期がまた強烈、放射線科の世界的権威で「がんがんトンネル魔人」島津でしょ(あたしの大好き職人タイプ)、救急救命部の将軍速水でしょ(からりと笑うカッコいい!)、看護師がさらに強烈「眠り猫にして千里眼」猫田師長(こんな看護師長ありなの?いつも居眠りしてるのよ。でも多士済々の今回の話の中でも一番好き)、おまわりさんも出てくるよ警察庁キャリアの「デジタルハウンドドッグ」加納でしょ(これまたむちゃくちゃカッコいい)、加納に振り回されてお遍路に飛ばされそうなその部下玉村でしょ、これに加えて鮮烈な不良少年(しかも両目摘出の手術を受けなきゃいけない)瑞人でしょ、白血病の美しくクールな白雪姫由紀でしょ・・・・・・・・他にも他にもたくさんでてくるのに、キャラが明快に書き分けられてお話が論理的に進められてるので、ものすごくわかりやすくおもしろいの!
そしてここんとこが肝心なんだけれど、海堂氏って基本がギャグマスターでユーモラスなんだわ。深刻なシーンにもそこかしこにお笑いを散らばめずにはおれんらしい。笑えるんだってば。
特に小児科の子供たちに人気という設定の架空シリーズ「ハイパーマン・バッカス」の話にはバカ受け!なんでこんな下らんこと思いつくかなあ!しかもこれほどシリアスな設定の深刻な話なのにこんな贅沢なお笑いを乗っけることができるかなあ?
大笑いして・・・・・・考え込んで・・・・・・・最後には感動の嵐。
すごいよ~~このシリーズ。これまた絶対お勧め。本好きはぜひこれを読むべし。
鹿児島はまあ、日本でもどこに出しても恥ずかしくないド田舎だと思うのですが、公共工事ラッシュの時代にはそれはそれはもうたくさんの道路を作ってしまいました。農道だの林道だのの名目でね。
んで、これ他にも気づいてらっしゃる方いると思うのですが、そういう道路の路側にかなりの確率でユリが群生してるのです。ところによっては道に沿って何㌔も。
今の時期だとオレンジのコオニユリ。写真ですね。正確にデータ取ったわけじゃないけれど山中の道に多いような気がします。
また、もうしばらく後で真っ白なタカサゴユリ。低地や海沿いの道。ところによっては道に沿って何㌔もゆらゆら揺らめくユリの花が咲き続けて壮観。
これどちらも人間が植えたわけじゃないよね。もともと道路が通る前から自生していたのが、工事の後路側に盛られた土の中に球根が入っててこれだけ見事に増えたって事?だよね。
ユリってのは「聖母マリアの象徴」で「清らかで純なるもの」の喩えにされる花だけれど・・・・・・・・なかなかどうして凄まじい繁殖力で。まあ、「処女懐胎」なんかやって見せる女の繁殖力が低いわけないわな。
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