椿屋敷のお客様

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2010年1月

2010年1月18日 (月)

体温を上げろ

Dvc00298 昔からしもやけ体質でして。

子供の頃は手の小指や足の小指にできて、崩れては血が出て、炬燵に入れるとむずがゆい、ということを繰り返しておりました。耳も福耳なので、耳たぶにできます。

大人になって手や足はそれなりの防備をしてできにくくなりましたが、あまりに寒いと耳たぶだけはできます。今度の寒波でも帽子とマフラーで覆いきれなかった耳たぶがやられました。かゆいです。

しもやけができるほど末端が冷えるということは、体温が低いわけです。実際、基礎体温は決して高くない。36℃を切ってます。

よくない。温めないとな。

一番は運動ですかね。霜だらけの朝、目が覚めたときはかじかんで全く動かない指が、犬の散歩で汗をかき出すとぽっぽっぽっぽと温もってきます。足の指も同様。「体温とは血行なり」を実感。どんなに寒くても炬燵の中に入りっぱなしじゃどんどん体は冷えていくってことかな。

あとは食べ物だな。冷たいものを食べない。漢方で体を冷やすといわれているものを避ける。根菜をどんどん摂る。

そういや、昔はぜんぜん食べたいと思わなかったぜんざいが大好きになってしまいました。小豆は女性にいい、とされている食べ物。やっぱ体が要求するのかね。安い小豆を見かけては買ってきて煮ています。

これも体を温める、ショウガを針に切って入れるのがお気に入り。

2010年1月16日 (土)

怯える犬たち

Dvc00297_2 真夜中、「ごーーーーーーー、どーーーーーーーん」という音がして、モモ(紀州犬雑種・9歳・雌)とアンズ(雑種・11ヶ月・雌)が怯えたように「わんわんわんわん)と吠え出しました。

「何事?」

音の原因はすぐわかりました。

鹿児島地方では珍しい20cmの積雪が、屋根から滑り落ちて地面に激突する音だったのです。雷みたいな、なかなかの迫力の音です。

まあ、モモにしたってこんな大雪ははじめての経験、すぐそばで聞きなれない音がして怖かったろう。

雪国でなくてよかったね。

2010年1月15日 (金)

政の難しさ

1001142_2  「獣の奏者」の中で、真王セイミヤ様と大公シュナン様のカッポウは、すごく好きです。贔屓にしているといっても過言ではない。

「獣の奏者Ⅲ・Ⅳ」のセイミヤ様は、特にすごい。深窓の姫君だったのに、あらゆる困難と迷いを乗り越えて大公の息子と結婚した決断力と肝っ玉は、母となってさらに大きくなっています。

彼女にしろシュナン様にしろ、優れた為政者で優しさもたっぷりある。

なのに「民のため」と思って決断したことが、ラストのたいへんな悲劇を呼び起こしてしまう。

あらためて「政治って難しいな」と思いました。

2010年1月14日 (木)

「獣の奏者Ⅳ・完結編」を読んだ

1001143 「獣の奏者Ⅳ・完結編」(上橋菜穂子著・講談社)を読んでしまいました。雪が降る前に図書館から借りてきたのです。

もう、ね。口利けないぐらい感動した。

なんでかな。上橋さんの物語はなんでこんなに魂を揺さぶるのかな。心臓を鷲づかみにされるのかな。「精霊の守リ人」からずっと、揺さぶられまくり。

この沸き立つ心をなんとかしなくちゃ、どうにもこうにも収まらない。絵にでも描いて吐き出さなきゃ、涙ばかりがでてきて日常生活が送れない。

ここで詳しい結末は書けないけれど、イアルさん。むちゃくちゃかっこよかったッす。「仔犬ちゃん」なんつって悪かったっす。

すごく悲しい結末だけれど、優しく力強い終わり方でもありました。

2010年1月13日 (水)

追突された

Dvc00296鹿児島地方は大雪。積雪15cmちゅうたら鹿児島じゃ大雪なの。

んで今朝、仕事の都合でどーーーーしても車で外に出なきゃならなかったの。道路も雪積もってたの。

山道を走っていたら後から来た車が妙に車間距離を詰めてくるの。

「危ないなあ・・・・・・・。雪道なのに。」

と思ってたら追越をかけてきたの。案の定、ハンドルを切ったままツツーーーーっと滑ってきて、こっちの車の右後ろに「ガン!!」

ンモーーーーーーー!!!

右の尾灯が壊れました。

相手さんが平謝りに謝って、全部弁償してくれ、なおかつ今のところムチ打ちなんかの症状も出てないので、よしとしときますが。

みなさん、くれぐれも雪道で車間距離を詰めないように。というか、雪の日はでないように段取りすべきなんだよな。

そのつもりで段取りしてたのに・・・・・・甘かった。

2010年1月12日 (火)

エサル先生の喜び

100112   エサル先生も好きなんだよなあ。

エリンとは違うやりかたで王獣に一生をささげた人。

真面目で優秀で研究熱心で仕事ができる人なのに、王都のラザル学舎ではなく、辺境のカザルム学舎の教導師長を勤めている。

たぶん彼女が女だったからなんだろうな。だから優秀な研究者でも主流に乗れなかった。

腹が煮える理不尽な思いもいっぱいしてきただろうけれど、王獣の餌代にも事欠くカザルム保護場と学舎を切り回しております。有能。

彼女がジョウンから引き継いでエリンの保護者になったってのは大きいよね。ジョウンとはなにやら訳ありっぽいし、エリンは血がつながっていなくてもいわばジョウンと二人で育てた娘のようなものだよな。

エリンの最大の理解者で、エリンがリランをなんとかかんとか手なづけて飼育に成功していくのがわがことのようにうれしかったと思うんだ。

なによりリランとエクが交合飛翔して子供を作ったとき。ほんっとうにうれしかっただろうな。「飼育下で繁殖に成功した」ってことだもん。

トキやコウノトリやジャイアントパンダを例に引くまでも無く、野生動物の飼育下繁殖はとんでもなく難しい。ましてや王獣は何百年も成功してないんだよ。それを自分の保護場で自分の娘みたいなエリンが成し遂げてくれた。人生も半ばを過ぎてこんな喜びが訪れるとは夢にも思ってなかったろう。

となってみると、研究の傍流にいたことは結果的にラッキーだったってことだよね。人生ってそういうことよくあるよな。もちろん彼女のお人柄だからこそジョウンはエリンを預けたんだけど。

エリンを思うあまりシビアなことも言う。一度目にエリンがリランに襲われたとき「遺書を書きなさい。何かあったときに自分の馬鹿さがそれを招いたのだとみなに知らしめるように。」と一見冷たく言うのだけれど、その言葉の裏の深い愛情を思うと涙が出た。

二回目に襲われて指を失ったとき、エリンのベッドの上に指隠しのミトンをそっと置いてくれる。これも泣かせる。

冷静で思慮深くありながら、情の深い優しい女性。

エサル先生の存在がこの物語に深みを与えてくれてると思うんだ。

2010年1月11日 (月)

犬の顔をした猛獣

100111 「獣の奏者」がアニメ化されたことは知っていました。でも、見るのがためらわれたの。

だってさ、「10歳の女の子の目の前で母親が爬虫類(?)に喰い殺される(しかも処刑)」話であり、「女主人公も自分が育てている獣に二度も襲われて、指三本喰いちぎられる話」なんだよ。

「ほんとにそれ、アニメでやる覚悟あるのか?」ちょっと疑いました。

「そんな残酷なこと子供に見せるな」と言っているのではありません。わたくし自身は「それを子供に見せなくてどうする?」と思ってます。

それらのエピソードは「獣の奏者」という物語の中では必要不可欠なエピソードであり、重要なテーマを表現する手段です。それを「青少年に与える影響」やら「公序良俗」とやらで自主規制して、「表現できないならアニメ化するな。」ということです。

いやあ、たまげたね。NHK教育の本気と底力おそるべし。

エリンの左手指はごまかされること無くきっちり喰いちぎられました

あのさ、王獣じゃなくても動物は怖いもんなんだよ。ヒューマニズムなんて関係ないし。「無条件でなかよし」になってくれるほど人間に都合のいいもんじゃない。

王獣は「犬の顔をした翼持つ大型獣」だけど、そこらの小型や中型の犬だって怖いんだ。底には野生が流れている。

二ヶ月前、あたしゃ、飼い犬のアンズ(雑種・10ヶ月・雌)が隣の畑の狸罠にかかったのを助けようとして、彼女にしこたま噛まれました。アンズはいつもおとなしい犬で、噛み癖もまったく無く、あたしがいうのもなんだけれどよく懐いてくれてます。

でも、そんな彼女でも罠の痛みと怖さで半狂乱で訳わからんくなってなって、飼い主に噛みつきまくるんです。特にひどかったのが右顎と左手親指と右手薬指で、右顎は化膿して敗血症になりかけ、左親指のつめはまだ割れたまま、右薬指は神経までいっちゃって痺れたまま。

その直後は、実はアンズに近寄るのが怖かった。「まさかアンズが」と思ってたから。彼女が見せた剥き出しの野生は、圧倒的な迫力でとても怖かった。(よくあれを抑えて罠から助け出せたなあ。そこは夢中で覚えてない。)

でも、アンズが好きだから、一緒に暮らしたいから、包帯ぐるぐる巻きの手で散歩のリードを握った。「動物を飼う」ってのはそういうことだと思うから。

子供にそういうこと見せないでどうする?動物はぬいぐるみやロボットじゃない。「かわいいだけのもの、簡単に人間がコントロールできるもの。」とだけしか表現しないものを、わたくしは嫌悪する。憎む。

「獣の奏者エリン」で、場合によっては非難ごうごうになりかねないエピソードを、よくぞ表現してくれたと思います。

まだこの国の表現は死んじゃいない。

2010年1月10日 (日)

な、何をしてるのエリン?

100110 さて、「エリン祭り」と称しながらサブキャラカッポウの恋愛イベントばかりとりあげ、「主役はどうしたんだ主役は?」なんでございます。

ふっふっふっふっふ(不敵な笑い)ご安心召されよ。

実はですね続編の「獣の奏者Ⅲ探求編」(上橋菜穂子著・講談社)を読んでいたら、下記の文章にぶつかりましてね、はなぢ出るほど興奮しとったんです。

『――――薄暗い部屋の中に、エリンはいた。

――――こんなことをしては、だめだ・・・・・・・。

うめくような声とともに、息が耳にかかる。

――――おれたちの子は、初めから、惨い重荷を背負うことになる。』

・・・・・・・・・・・・・・・!!!!

エ、エリン!!薄暗い部屋でな、何をしてるの!!?

はあッはあッはあッはあッ、落ち着けッ

ごくん。(水を飲む)ふーーーーーッ。

お相手は堅き盾(セザン)一の腕利き真王つきボディーガード、「神速の」イアルさんでございます。アニメ版の最後の最後にエリンの子のちびっこジェシが出てきましたが、彼が父親でございます。

もう、ね、エリンったらイアルさんの隠れ家を、イアルさんの友達のカイルさんに聞き出して押しかけて挙句の果てに押し倒したらしいです。そんでもってイアルさんにンなこといわれても構わずことを続けたらしいです(泣きながらだけど)。要するに手籠めにしたってことっすね。

やるなあ~~~~。

相手は指一本で人を殺せる戦闘スキルを持った武人、お前に怖いものはないのか?エリン?

・・・・・・・・・・・・ないんだろうなあ。

ちょいと「獣の奏者」世界の戦闘能力比較を下記の図に描いてみました。

1001102_2 どうです?

人間界じゃ「神速の」イアルも闘蛇にとってはただのエサ。その闘蛇をエサにするのが王獣。

でもエリンは闘蛇を指笛でコントロールし、王獣を竪琴でコントロールする「獣の奏者」。その視点から見るとイアルなど仔犬ちゃんも同然ではないですか。

ぜんぜん怖くないんだろうなあ~~。

だからイアルも惚れたわけでして。

いや、「獣の奏者Ⅲ」ではイアルさん大活躍!!

息子を追っ手からきっちり守り、エリンを濁流の中から助け上げているし、なにより物事に猪突猛進するエリンを静かにたしなめる冷静さがあります。いい旦那さんだよなあ~~。ほんとこの二人もナイスカッポウだわ。

Ⅲの終わりでイアルさんが「闘蛇乗りになる」宣言をして、エリンを驚かせているけれど、どうなるの?この先。エリンとイアルと息子ジェシの家族と王獣たちに平穏な未来はやってくるの?

早く続きが見たいよう。Ⅳの予約順番が早く回ってこないかな?

2010年1月 9日 (土)

セイミヤ様のガッツポーズ

1001141  「エリン祭り」は続く。

上橋菜穂子さんの物語の中では女たちがみんな意志的なんだけれど、最初「セイミヤ様は違うのかな?」と思ってました。「世間知らずの深窓のお姫様」キャラかなと。

でもね、地を覆いつくす大公軍の闘蛇と対峙して、シュナンのプロポーズを受け入れる決意をしながら「でも、戦を嫌う心は無くさない。」と誓い、シュナンに向かって拳を握りながら言うセリフがかっこよかった。

「わたくしとシュナンの間に産まれる子は、この国のもっとも聖なるものと穢れたるものを背負うこととなる。」

「でも、その手に自由と意思を持って自分の意思で行く道を決めることでしょう」

かっこいい~~~~!!!

それにしても、「王族の結婚」ってたいへんね~~。

「プロポーズのお返事をする」ってだけで、夜明け前の雪の中を楽隊は鳴らしまくるわ踊り隊は踊りまくるわ、大地を闘蛇軍が埋め尽くすわ(つまりこの闘蛇軍が『結納の品』であるよ)、王獣は飛ぶわ人死にはでるわ(しかも多数)、たいへんたいへん。

しかも「セイミヤ様がイエスなら青い旗を掲げる」ってんで、その青い旗を掲げるまでに一騒動も二騒動もあるし。

でも青い旗が掲げられるのを見て、うれしさのあまり闘蛇から飛び降りて駆け寄ろうとしたシュナン君はかあいかったなあ~。

原作の続編「獣の奏者Ⅲ探求編」をやっと図書館で借りることができました。(予約でいっぱいなんだわ)

10年後シュナンとセイミヤの間には一男一女とお腹にも一人入っていて妊娠中。まだまだ子供作りそうだな、この二人。

2010年1月 8日 (金)

シュナン様の髪型

100108 「黒髪さらさら真ん中わけ坊ちゃん刈り」 キャラには昔から弱いんだよ。

ついでに言うなら「戦闘機乗り」とか「戦車乗り」キャラにも弱いんだよ。

笑うんなら、笑いやがれっとくらあ。

だからいい男よりどりみどりの「獣の奏者エリン」男キャラのなかで、一番シュナン様が好き。

あの髪型。そして闘蛇乗り(いわば戦車乗りだ)。一番の男前でありながらセイミヤ様一筋。

にもかかわらず「戦うか、結婚するか選べ」などと「それで口説いてるつもりかァ!!」というとんでもない迫り方をして、セイミヤ様を泣かせちゃう不器用さ。好きだわァ。

もっともセイミヤ様が「ほんとうに深窓のお姫様かァ?」というような力強いタマだったことが最後の二話でわかってくるので、この二人は似合いのカップルであるよ。