椿屋敷のお客様

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2005年12月

2005年12月21日 (水)

ヤギ小屋防風工事

Nec_0007_5 次から次へと寒波がやってくるので、いかに寒さに強いヤギと言えども指宿生まれのめーさん(ヤギザーネン種・10ヶ月・女の子)にはきつかろうと思い、ヤギ小屋の北と北西の壁にビニールシートをタッカーで張りつけました。

タッカーはいわば工事用の大きなホチキスで、こういう網とかシートとか壁に張りつけたり、化粧塗りや漆喰壁の下地を固定するのに便利な道具です。(ローテク万歳グッズシリーズで改めて紹介します。)

たかだかシート一枚でも、北と北西の冷たい季節風をさえぎってくれるので、小屋の中は段違いに暖かくなります。吹きさらしの場所で野宿するのと、テントを張るのとじゃ体力の消耗に天と地ほどの違いがあるそうですが、さもあらん。温血動物にとって、雨風にさらされて体温を奪われるというのはたいへんなストレスだよなあ。(冷え性のわたくしなぞ想像するだけでぶるぶるぶる・・・)

変な花柄のオレンジ色のビニールソファはめーさんのベッドです。ヤギ協会会長の「ヤギは高い所が好きだから、小屋の中にも作ってあげてください」というお言葉で、早速納屋の中にあったお古を入れました。即座にめーさんが乗るようになったのにはびっくり。それ以来朝一番に小屋を開けに行くと、いつもちょこんとソファにご鎮座ましましてます。ほんと、高い所が好きなんだなあ。

2005年12月20日 (火)

クリスマスリースとジンジャーワッフル

Nec_0005_5 ビンゴでホットサンドメーカー(付・ワッフル型)が当たってしまいました。

今日はうちのショウガで味をつけたジンジャーワッフルとクリスマスリースを持ってお礼に行きます。Nec_0006_4

秋の実各種

Nec_0004_6クリスマスと年の瀬が迫ってくるとかなり慌しいです。

いまだ大掃除に埒があかないし、年賀状はまだ全~然手をつけてないし、庭も剪定し終わってないし、門松は作らなきゃだし、そのくせ気象台始まって以来という12月の寒波だし(動きたくないよう)、28日は餅つき予定だし、ばたばたばたばた・・・。お客様のみなさまも風邪や事故や火の元に充分お気をつけて。

ご挨拶に行かねばならないところもあり、手ぶらじゃなんなので、ケーキと秋の実でもあしらったお飾りと、「まあ、気は心じゃ。」というような代物ですが持っていこうかと集めてみました。赤い実が集まると綺麗だなあ。こういうのを庭畑で集めることができることの贅沢。ほんとうにありがたいことです。今年はそのありがたさが身に染みること多々ありました。ありがたやありがたや。

2005年12月19日 (月)

手鋸

Nec_0002_6「ローテク万歳グッズ・その11」手鋸です。

剪定バサミと並ぶ植木屋の必需品です。刃渡り20cmぐらいの小型の鋸ですが、かなり大きな木も切り倒せるし、枝も落とせます。竹垣を組んだりする細かい細工もOK。折畳式なので携帯にもすごく便利。植木屋さんはこれと剪定バサミケースをベルトに通していつも腰につけてます。山仕事で藪を払うときにも必需品。

Nec_0003_6 今歳末の庭手入れ中なので、たいへんお世話になっています。

鋸はやすりでうまいこと研ぐと、かなり長いことよく切れます。同じ角度で同じ力で同じ方向に軽くリズミカルに研ぐ。そのほうがしんねりむっつりしつこく研ぐよりはるかによく切れる鋸になるのです。う~~~む、なんだか考えさせられる話だぞ。

いよいよだめになったら、なんと替刃もあるのです。徹底的に便利。

ツルウメモドキの実

Nec_0001_6 畑の奥にツルウメモドキの実がなっていました。

まあ、「藪だ~藪だ~」とは思っていましたよ。なにせアケビもビナンカズラもアオツヅラフジも、とにかくここらの山に生えるツルは全部生えてましたので。しかし、まさかツルウメモドキまで生えているとは思いませなんだ。しかも、群生しとる。

ご存知クリスマスリースやお正月の飾りになるもの。縁起物なので(←この発想に色気ゼロ)「クリスマスのリースでも作ったろか。そこらの山にあるじゃろ。」と思ってましたが、ま~さかまさか自分ちの畑にあるとは。藪になっておるのじゃのう。あな恥ずかし。

いや、考えてみればいっそ便利じゃないか!(←負け惜しみ)。なにやら北薩の人がツルウメモドキを栽培して今時分は大忙しだというし。

つると赤い実と黄色い莢の色合いがなんとも言えずお祝い事やお祭りにふさわしい色合いなのですよ。せっかくだからさっそく取り込んでなにか作ってみましょう。んで、来年も何本かは生えるように今から算段しとくか。

あ、今からじゃちょっと遅いかも知れませんが、お客様の中でツルウメモドキをクリスマス・正月リース用に欲しい方はおっしゃってください。さしあげます。

2005年12月18日 (日)

山茶花「獅子頭」

002 山茶花「獅子頭」が咲いています。

山茶花「立寒」と親戚なのです。「立寒」と「獅子頭」の一番の違いは樹形です。「立寒」は名前どおり樹形が立性になります。「獅子頭」は横張り性。

花は同じく紅色の八重ですが、「獅子頭」のほうが花弁が多いです。つまり「雄獅子のたてがみ」に花形をたとえたのです。ぴらぴらと八重の紅色の花弁がふんわり広がっていく様はなかなかに華やか。

「立寒」「獅子頭」は紅系の山茶花ではもっともよく見かけるので、珍重はされてませんが、愛されている花です。「サザンカ、サザンカ咲いた道~♪焚き火だ焚き火だ落ち葉焚き~♪」と童謡「焚き火」歌われたのはこれだといいます。

「獅子頭」の最も古い記録は1894年の「園芸会雑誌」。中部地方に古木多し。1933年以降関東では「寒椿」と呼ばれています。

ついに氷点下

Nec_0046_4 「鹿児島市のチベット」では午前7時現在で、室温-1℃、外気温-2℃でした。

ひょええええ。

モモの綱もめーさん小屋の鍵も凍りつき、解きほぐすのに苦労しました。鹿児島の冬にしては厳しい冬です。

Nec_0047_7 しかし今年は夏があまりに厳しすぎたため、「冬は着膨れたらなんとかなるもんな」と、開き直ったり・・・。

2005年12月17日 (土)

猫爪防止ボード

Nec_0045_2 うちの障子・襖の枠の高さ30cmぐらいから120cmぐらいまでに、ダンボールの板がネジで止めてあります。いらっしゃった方が不思議な顔をするのですが、これは「猫爪防止ボード」です。

「猫が爪を研ぐNec_0046_3 」のは生理的なもので躾をすればしなくなるという性質のものではありません。 「猫の爪研ぎ用ボード」を作って「そこでだけ」研ぐように「お願い」するしかないのですが、実は今までの猫達が そのお願いを聞いてくれたためしがありません。

特に半端に開いた襖や障子の枠は、猫にとって格好の爪研ぎらしく、油断しているとたった今張り替えた襖・障子でも遠慮会釈なく爪を立ててくれます。猫が背伸びをして丁度届く50cmぐらいのところは、削られて枠の厚みが半分ぐらいになるほどです。さらに油断がならないのが、きゃつら爪研ぎをしていていきなり「この襖(障子)登ったろ!!」という気になることです。その判断から実際に障子を穴だらけにして天井まで駆け上るまでわずか0.5秒ほど。その場で防ぐことは不可能です。

よって、予防措置としての苦肉の策がこのボード。昨年の暮れに張り替えたばかりの襖・障子を破られたくはありません。猫を誘惑しそうな個所には徹底して張り付けてあります。にもかかわらず今年も何箇所かやられました。年が暮れるまでに補修せにゃならんわい。                           

椿「白露錦」

Nec_0044_2 椿「白露錦」が咲きました。

「~錦」とか「~絞」とか呉服生地にちなんだ名前が多い椿・山茶花です。実際「これこのまま着物の柄にしたら素敵だよなあ」というような柄が多いです。といっても、着物は持ってってもなかなか着ることがなくなった昨今ですが・・・。帯の締め方は長く着ないと忘れます。やっぱ心がけて着にゃならん。タンスに食わせていてもしょうがない。

江戸の美意識が反映された柄と名前ですが、今時「錦織」を一般家庭で見ることができるのは、仏壇の敷物か晴れ着の帯ぐらいですもんね。キンキラのセンス嫌いではありません。むしろ「ここぞ」というときには必要。

「白露錦」も古い銘花で、江戸時代にはすでに知られています。白~淡桃色地に紅の吹きかけや小絞りが入ります。八重の抱え咲き。そこそこ具合の良い派手さです。筒しべか割しべ。中~大輪。花期は11月~4月。葉は楕円~菱状長楕円の中形。樹形は立性で生育は遅いです。1859年の「椿伊呂波名寄色附」という本にはすでに載っています。

2005年12月16日 (金)

削蹄(さくてい)

Nec_0043_4ヤギの足です。

さて、人間も爪切りをせねば巻き爪になったり爪が割れたりして時に深刻なトラブルになります。同じく大概の哺乳類には爪があり、「切る、研ぐ、削る」などの処置をしなければなりません。

犬や猫の室内飼いをしてらっしゃる方は、こまめに爪切り、もしくは猫の場合は爪研ぎ板の用意などなさっていることでしょう。動物は「あたしちょっと爪伸びたわ」などと言わないので、厄介です。猫はそれでも勝手気ままに籐の家具やら障子やら襖やらの枠で爪を研ぐので 、まあ、いいのですがね(迷惑)。

馬(奇蹄目)、牛・ヤギ(偶蹄目)などの動物は蹄(ひづめ)になっているので削蹄という作業をしなければなりません。見ての通りめーさん(ヤギザーネン種・女の子・10ヶ月)の足は足袋のごとく二股になってます。『偶蹄目』の名前の由来です。でもこの足をひっくり返すと「ああ、指の本数は違っても人間の爪と同じような作りなんだな。」とわかります。ただ人間の爪よりかなり頑丈なので、「切る」というより「削る」作業です。刃の厚い剪定バサミを使って四苦八苦しながら削ります。

できればそのひっくり返した足の写真も欲しいところですが、まだその写真を撮るのは不可能です。よく、牛や馬を飼ってらっしゃる方が削蹄の作業をする映像がありますが、牛や馬よく言うことを聞く!おとなしく足を飼主に任せてますよね。口惜しいことにまだそこまでの信頼関係がめーさんとできてないのです。しかしこの作業もお互いが慣れてくれば「どら蹄を削っで足を出っしゃい」と言えばおとなしく足を差し出してくれる、そういう関係にいつかなれると、信じとるよ、めーさん。