椿屋敷のお客様

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2006年9月

2006年9月30日 (土)

ハクサイの芽

Nec_0029_20ハクサイの芽とブロッコリーの芽、タマネギの芽にワケギと下仁田ネギの芽がでてきました。どれも種袋に「暖地では9月末までに植えなさい」の指示がある種です。なんとか間に合った。ふー――ッ。

まだまだ「10月末まで」の種はあるし、タマネギとネギは苗になったら畝を立てて植え替えしなきゃだし、花の球根は植えなきゃだし、秋の木市はくるし、もちろん畑に元肥入れまくらにゃだし、やること満載。

お知りあいに、60年以上農業をやってきた80代のご夫婦がいて、たいへんリスペクトしておるのですが、その奥さんのほうの口癖がこれ。

「蒔かん種は、生えん。」

名言であります。

とにかく種を蒔かんことには、物事は始まらんのです。

カラスウリの実

Nec_0030_18 今年もカラスウリの実が熟しました。あいかわらずドハデな朱色の実で遠くからでも目立ちます。いかにも日本の秋の色と申せましょう。

どこにでも生えるカラスウリのこの実を、鶏たちが大好きで、ずるずる蔓を引っ張って採れたらそのまま鶏小屋へ放り込みます。鶏たち大騒ぎであっという間につつき崩し、腹の中に入れて満足そう。実りの秋だなあ。

モモの裏山の散歩道にノウサギが死んでました。死因はなんだったんだろう?ここは車が通る場所ではないのではねられたわけじゃないだろう。それにしても結構ノウサギを見かけます。キジや狸もよく見かけるので当たり前か。ノウサギはうまく料理するとたいへんおいしいらしいですが・・・。「ノウサギの料理の仕方」とか知ってるとカッコいいよなあ。最近、そういうのもっと真剣に勉強しようか、と目論んでます。だって、人間の一生で「なんでもおいしく食べる事ができるとき」って案外短いんだもん。「実りの秋」だっていつまでも永遠に自分に巡ってくるわけじゃない。迷っているヒマはないよなあ。

2006年9月29日 (金)

花咲慎一郎シリーズ

Nec_0026_20柴田よしき氏も大好きな作家で、「リストの端から端まで」読んでしまいます。シリーズものもいくつかあるのですが、複数のシリーズにでてくる山内 練というキャラが出色のできですぞ。

山内 練(やまうち れん):女と見まごう美貌のヤクザ。悪魔的に頭がよく、センスがよく、残酷で守銭奴で、おまけにバイセクシャルときたもんだ。しかもヤクザに転落したきっかけがまったくの冤罪。それまで育ちのいい内気な理系の大学院生だったのに無実で刑務所に叩き込まれて、美貌のせいで女の替わりに犯されまくって運命がおかしくなってしまった。名家だった彼の家族もスキャンダルで離散の憂き目に会い、政治家目前だった兄は自殺。だから美しく残酷な顔の後ろに癒せない悲しみと怒りを背負っている――――

どうです?この設定だけでも女心を鷲掴みにされません?最初に彼が「村上緑子シリーズ」の「聖母の深き淵」ででてきたとき「やられた~~~~!!!」と思いましたもん。それ以来「山内は出てこないかな?出てこないかな?」と他のシリーズでも探してしまうありさま。「やるな、柴田よしき!」ですよ。こういうキャラは女性の作家じゃないと使いこなせないと思うな。はっきり逆性差別しちゃうよ。

この「花咲慎一郎シリーズ」・・・・・今のところ「フォー・ユア・プレジャー」「フォー・ディア・ライフ」「シーセッド・ヒーセッド」の三冊が出ていますが、三冊ともに山内がでてきます。だからというわけじゃないですが数多い柴田よしき作品の中でこのシリーズが一番すき。(実はもひとつ「猫探偵・正太郎シリーズ」てのがあって、これも最高なんだけど・・・ああ、甲乙つけがたい!)

主人公の花咲慎一郎もすごくいいんです。元警察官。正義感が強すぎてヤクをやっていた同僚を撃ち殺しちゃって「仲間殺し」の汚名を着て転落。ヤクザ御用達の泥の中を這い回る探偵になっちゃった。さらに、ふとした縁で、新宿二丁目にある「にこにこ園」という保育園の園長さんも引き受ける羽目に。水商売女性の子供達を引き受ける「にこにこ園」は慢性赤字。でも、元来花咲は素直でまっすぐな男なので、それはそれは幸せそうに一生懸命「園長さん」をやってるの。んで、「にこにこ園」を維持するために「副業としての危険な探偵業」を続けているというわけ。

ただでさえ「24時間営業の保育園の激務」の上に「ヤクザがらみの探偵仕事」が重なると、「花咲、いつ寝てるの?」という次から次へと事件状態。しかもその事件が二重、三重に絡んでいて「どうなるの?どうなるの?」とページを繰るのももどかしいおもしろさ。

柴田よしき氏が1児の母なので、子育てや保育園の実態もものすごくリアルでおもしろいし、ストーリーテラーなので探偵業やヤクザの描写もすごくおもしろい。

んで、問題の山内は花咲とどう絡むのかというと、なんと花咲、「にこにこ園」の土地代の借金の方に、4千万の生命保険にかかって、その受取人が山内、という契約をしてしまうんですわ。つまり、返済が遅れたらこの世から消されちゃう契約。ここらあたりのバカ正直な花咲とクールな山内のやり取りも抜群。愛すべき男・花咲を愛する女たち、イタリア料理のシェフの理沙も、女医の奈美も、別れた元妻の弁護士麦子も最高!このシリーズも、いつか映像化されんかな――――?

・・・・・と思っていたら、いつの間にか二時間枠でドラマ化されていたらしい。ええええ?どうだったの?

花咲役は高橋克典がやったのですって。まあ、適役か。

んで、んで?山内役は誰がやったの?あの役ができる日本人の役者がいるの?ヘタな美形もどきじゃ許さんぞ。誰だ?誰がやったんだ?知りたー―――い。

ごめんね母さん

Nec_0027_17今度の孵化は失敗しました。

むろん、アロウカナ×烏骨鶏母さんのせいではありません。

台風の大雨のとき巣箱の底から湿り気があがり卵の温度が下がってしまったようで、それでも昨日まで母さんがんばってくれてましたが、ダメでした。

責められるべきは巣箱の底をちゃんと底上げして湿気があがってこないように対処しなかったわたくしです。母さんは大雨大風の中あんなにがんばってたのに・・・・・。もう申し訳ない気持ちでいっぱいです。ごめんね。あたしがホが無かった(抜けていた)から母さんには辛い思いをさせてしまいました。とりあえずしばらく養生してください。

というわけで「黒ひよこの宴」は延期となってしまいました。すみませんtotto*さん、clusterさん、あきこさん。母さんのことだから秋のうちに また何らかの動きがあると思いますが、そのときはまたお知らせいたします。あと、よろしければ今年はアケビの大豊作なので、10月にアケビ試食会はいかがと思うてはおりますが・・・。もうすぐアケビが熟しますので、(あと1週間以内かと)それもブログ上でお知らせいたします。

よろしくお願いいたします。

2006年9月28日 (木)

ハゼノキの花

Nec_0025_23ハゼノキってやつがこれまた、植えた覚えも無いのにどこからでも生えてくる木なんです。

人並みにハゼ負けをするので、はっきり言って生えてきて欲しくない。でも畑のそこかしこからいつの間にか何本も生えてきてるし、しかも大きくなるのが早いのです。どこの誰とも知らぬ鳥さんが、どこぞとも知れぬ山の中のハゼの実を食べて、ご丁寧にもうちの畑でウンコをひってくれた結果でありましょう。なんともはやありがた迷惑なことでございますよ。

しかし、去年見た新聞で、菱刈町の鹿北精油(江戸時代からの伝統的な搾り方で搾った胡麻油で有名)が「ハゼノキ栽培農家の募集」をしてました。どうやら「ハゼノキ蝋燭」の復活を目論んでいるらしいです。ハゼの実からは木蝋が採れ、昔々はこれから和蝋燭を作っておったそうな。さらには化粧品のクリームのベースにも使われておったそうな。

こういうの、いかにも今の時代には求められていそうでしょ?

さすが独自の路線で伝統産業を守りアピールしている鹿北製油さん、目の付け所が違うなあ、と思いましたことです。

んで、「ハゼノキ栽培をする契約農家」は現れたのでしょうか?意外と県北のほうでやりたがる農家は多かったんじゃないかな?

米糠

Nec_0024_20米糠を十俵買いました。一俵¥100也。

もちろんそれすべてで糠漬けを作ろう!とか考えたわけではなく(これだけあれば糠漬け用には十年分はあるな)、動物たちの餌用です。

ヤギ師匠(ヤギ協会元会長)のお話では、ヤギも鶏もこの糠と干草と土壌菌を混ぜる事で極上の飼料ができるとの事でした。ヤギの乳も鶏の卵も味がすごく良くなるのですと。

今年の夏は「お試し」ぐらいのつもりで、めーさん(ヤギ・ザーネン種)の乳を搾っては飲んでみました。もう―――「めーさんが食べたものがダイレクトに乳の味に響く!」ということを実感しました!めーさんの体調とかご機嫌とかもお乳の味に出てくるようです。聞けば発酵飼料はおいしいらしくヤギの体調や機嫌もよくなるらしい。

そして、なんといってもコストが安い!米糠の値段は配合飼料の1/10以下。今後トウモロコシ(代替エネルギーエタノールの原料だ)と大豆の値段が上がることは確実な以上、配合飼料の値段はもっと上がるでしょう。それを考えれば多少時間がかかっても「味が良くなる上にコストバカ安」ならばなんとしてもチャレンジしなければ。

2006年9月27日 (水)

蒔け蒔け

Nec_0023_16 蒔け蒔け!どんどん蒔け!

秋の植付けシーズン真っ盛りです。「種蒔き九月末まで」の種をじゃんじゃん蒔いてます。とにかく蒔かないことには始まらんのですよ。ヤギのウンコを畑に入れては、畝を立てて種蒔き、種蒔き。

タマネギとワケギと下仁田ネギ、ブロッコリーとハクサイ、キャラウェイ・・・・・まだまだあるよ。九月が終わっても「十月末まで」があるよ。

今年は平年並みの気温の秋。動きやすくてありがたい。

2006年9月26日 (火)

KDDIから詫び状

Nec_0022_23KDDIから詫び状が来ました。

5~6年前、いっときだけDIONを使っていたのですが、そのときのわたくしのデータが外部に流出したらしい。3,996,789人のうちの一人として。

まったくもって腹立たしくも不気味。

KDDIちゅうたら、どこに出しても恥ずかしくない大企業でしょうが。これでますます「大手ならば安心」感は消え去った。もともとその傾向は薄いほうだったけど、これからはもっとそう思います。「大きい事はいいこと」ではありません。

詫び状にたらたら書いてある言い訳は「システム開発を任せていた会社の社員が顧客データを持ち出して、そのデータが手から手へと渡されて、どっかの強請り屋がそのデータのコピーCDをKDDIに送りつけてきた。当社はその脅迫に屈せず、そいつらを司法の手に引渡した。その上で何年か前に契約を打ち切った客にも、こうやってちゃんと詫び状を出しておるわけである。」ということでありましたぞよ。

ふ―――――ん。

わかったことは、「どんなに大きな企業でも、結局は欲も色もある生身の人間一人一人が動いている。」ということと「大きけりゃかえって末端にまで神経が行き届かない(恐竜の神経系のごとく。もっとも顧客データ管理が果たして末端かどうか)」ということぐらいっすかね。

DIONに加入したとき、今でさえコンピュータ音痴のわたくしは、当時もっとワケがわからなかったのに、あまりにも対応が悪かったので(何にも教えてくれんかったんじゃ)止めてしまったのです。

その後インターネットにも縁無く過ごしてきたのですが、どうしてもブログをやりたくなってシナプスさんのお世話になったというわけ。

シナプスさんの対応には満足しています。いろいろまだ言いたい事はあるけど、なにせ地元だし電話をかけたら親切に教えてくれるし、KDDIに比べたら小さい会社のようだからいろんな提案・要望をしても小回りが効く様子です(だよね?シナプスさん!)。

「小さい」「小回りが効く」は、今の時代ほんっと誉め言葉。

ドングリ

Nec_0021_22 裏山ではもうドングリが落ちています。

あまり人通りの無い山道の事、拾う人もなく、ただバラバラと散っています。

もっともこの手のナッツ類はかなり栄養価が高いので、山に住む動物だの鳥だのが、「もったいない、もったいない」と食べているはずですが。

ヨーロッパの中世の物語でよく出てくるのが、「―――秋になったので、森に豚を放した。豚はドングリを腹いっぱいに食べて、冬が来る前に肥え太る。――――」という内容です。これを読むたびにヨダレがでました。「ドングリを腹いっぱいに食べて肥え太った豚の味。」どんなにおいしかろう、と思いません?だいたいこの「豚を森に放す話」の後に続くのが「豚を殺して冬ごもりの準備をする話」なんですもの。豚肉好きのわたくしにはたまりません。

ヨーロッパの厳しい冬を耐えるためには、余計な家畜は負担になります。だから種豚を残して、あとの豚は殺して頭の先からしっぽの先まで無駄なく食べる事ができるようにしたそうな。春まで人間の食料が不足しないように、秋に殺した豚の肉にさまざまな保存法を施します。硝酸塩をすりこんでヒッコリーや桜の枝を燃やす煙で燻したならベーコン。中身を掃除した小腸の中に、いろんなスパイスを混ぜ込んだ端肉を詰めたのがソーセージ。大人たちは秋の恵みに感謝しながら「鳴き声以外、無駄な箇所は無い」豚を(血ですらソーセージにしてしまう)大忙しで調理していき、子供達は豚のしっぽとか耳とかをもらって焚き火で炙っておやつ代わりに食べている。

こういう記述を読むにつけ「うまそ――――。」とヨダレが垂れますですよ。

いまどきヨーロッパ中世を「暗黒時代」という歴史家はいないと思いますが、真の肉食民族であるヨーロッパ中世人の豚の利用ぶり、うならされます。豚舎に閉じ込めて飼料で育てた豚より、森のドングリを食べて太った豚のほうが、なんだか聞くだにおいしそうじゃありませんか?

などと思っていたら、我が鹿児島が誇る六白黒豚の本格的な育て方は、野山で放し飼いにして、質の良いカライモ(サツマイモ)をお腹いっぱい食べさせることだそうな。

ううううむ。なるほど。うまいカライモは十三里「栗より(九里四里)うまい」といわれるホクホク高栄養。ドングリにも似てるのかもしれん。洋の東西を問わず「おいしい豚の育て方」というのは共通しているのかも。

2006年9月25日 (月)

噂の信憑性

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今朝も今朝とてとばりのごとくジョロウグモが巣を張りまくっております。だいたいの巣が雄と雌のカップルです。ぼーっとしてたら案の定クモごと顔にべったり貼りつきました。たまらん。

ふっと、貼りついたクモの雄を見てみました。ハラワタが無い!喰われたあとじゃんか!うおおおおお!!

「ある種のクモは、交尾後雌が雄を食べる」という噂の状況証拠であります。これでかなり信憑性が高くなりました。こうなると願わくば「雌が雄を捕食する」現場を見たくなるなあ。

モモ散歩の途中で見た別の巣では、哀れ手足をぐるぐる巻きに縛られて吊るされた雄の姿を見つけました。にもかかわらずその巣の雌には次なる求愛者が押しかけております

するってえと、なにかい?ジョロウグモ世界でモテる雌とは「できるだけ大きくて丈夫な巣を作って待ち構え、のこのこやってきた最初の雄とはとっとと情事をやっちゃって、ぐるぐる縛って食べちゃって、その死骸も始末しないうちに次の雄を迎え入れて情事にふける」雌ってことですな。それを雄は「彼女って素敵だ!彼女と愛を交わして吊るされて食べられたい。」とか思ってよってくるわけですな。

この世の愛の形はさまざまであります。