椿屋敷のお客様

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2006年12月

2006年12月23日 (土)

竹選び

Nec_0039_12 などと言うてる間に、今年も残すところ一週間あまり。どうなるんだ年賀はがき。どうなるんだ大掃除。どうなるんだ障子張り。とにかくできることをやっていくしかない。

その中でも何が何でもはずせないのが門松作りであります。

門松は要るぞーーー!!門松目指して大晦日の夜に歳神様がいらっしゃるのだからして。だいたいうち近辺は竹藪で、門松にぴったりの竹がわさわさと生えているのだからして、門松を作らないのがおかしいっちゅうの。だからしてご近所中のお宅がみんな、その家々で趣向を凝らした門松を立てております。ちょいと対抗意識も沸こうというものです。

朝のモモ散歩の途中でとおる裏の竹林。

そこで「この竹がいいかな?それともあの竹か?」と物色する今日この頃なのです。

2006年12月22日 (金)

柚子湯

Nec_0040_10 今日は冬至。一年で一番日が短い日。

今日カボチャを食べれば中風を患わず、柚子湯に入れば風邪を引かない。

よって朝一番にカボチャの煮たのを食べ、夜には庭の柚子を入れた風呂に入りましたよ。中風も風邪も真っ平ごめんなのであります。

そういや今「ノロウィルス」が日本中を席巻しております。こんな冬場でも食中毒。恐ろしいです。鳥インフルエンザも「そのうち人間間でもうつるようになる」と言われてはや何年。インフルエンザこれすなわち風邪。引きたくないです。中風などもってのほか。

言い古された言葉ではありますが「健康が一番」。

春の兆し

Nec_0038_17 つくづく「鹿児島っていいよなあ」と思うのです。

なんといっても冬も暖かい。雪が降って根雪になって地面が見えなくなるということがない。よって年がら年中なにやかやと地面に緑の草が生えている。干草は年に4回収穫できるのだ。

これって幸福なことだよなあ。

まだ冬も始まったばかりの十二月だけれど(そういえば今日は冬至か!カボチャ食べなきゃ。柚子を風呂に入れなきゃ)、すでに早春の野草は芽を出してそろそろと地を這い始めています。

ハコベ、ナズナ、ホトケノザ、ハハコグサ、・・・・・・・七草粥の七草はOKだな。

そういえば去年の今頃は「鹿児島気象台始まって以来の」低温の十二月で雪が降りまくっていたけれど、今年は大丈夫のようです。

2006年12月21日 (木)

町長選挙

Nec_0035_19 泣かせるのは簡単で、怖がらせるのはテクニックがいる。でも笑わせるのが一番難しいですね。

「お笑い」というのは一番文化の違いがでてしまう感情じゃないでしょうか?第一言葉が違うと「今世紀最高のギャグ!」とかいわれてもぜんぜんおもしろくありません。アメリカン・ジョークってなにが面白いのかさっぱりわからん。フレンチ・エスプリも同じ。

関西にいたので「ヨシモト」をむちゃくちゃオモロイ!と感じますが、果たして日本全国の人々があれを面白いと感じることができるのでしょうか?大阪言葉のなんともいえないニュアンスがわからないと、ただただ「べたべたしてしつこくて気持ち悪い」ばかりなのではないかと・・・・・。「お笑い」は受け取る側の素地にも共通するものを求めるのです。

ああいうアクションが入ったお笑いでもこうなのですから、「活字で笑わして金を取る」というのはたいへんな離れ業であると思います。「笑える文章を書ける人」というのはすごいです。今、日本語で一番笑える文章が書ける人は「町長選挙」(文藝春秋社)の奥田英朗氏ではないでしょうか。

「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」に続く「精神科医・伊良部センセイシリーズ」の第三弾。前作「空中ブランコ」で直木賞をとっちゃったんだよね。

日本医師会のえらいさんの息子で、でぶっちょで、注射マニア、なに考えてるんだかさっぱりわからない大人子供の精神科医伊良部センセイは、あいかわらず元気。今日も今日とてピチピチミニの看護婦マユミちゃんを引き連れて「一挙手一投足をあげつらって非難される棺桶ノイローゼの球界のドン」や「ひらがなが書けなくなった小太りのIT長者」や「若作りが強迫観念になった女優」なんかを強引なマイペースに巻き込んで、いつの間にか治している伊良部センセイ。

見たとおりの天然なのか、それともわかっててやってるのか。絶妙のタイミングで絶妙のギャグをかましながら、伊良部センセイは今日も行く。ここらあたりのはずし方が奥田氏の筆の冴えどころ。こんなふうにワラかすタイミングを文章だけで(!)表現できるのはすごいことですよ~~。

タイトルの「町長選挙」編は、「一島全体が町長選挙に燃える島に派遣された都会人の公務員」のノイローゼを治す伊良部センセイのお話。まるで徳之島を思わせるこの島では、島全体が前町長派と現町長派に分かれて、現ナマ・脅迫・策略飛び交う熾烈な町長選挙を繰り広げています。こんな、まるで現代の日本とは思えないような民俗社会でも伊良部センセイは超マイペース。このギャップとバランス。すばらしい!

忙しすぎて落ち込むことの多いこの年末、おかげさまで声を出して笑うことができましたです。

2006年12月20日 (水)

回春

Nec_0037_12 今年の初夏に孵った若鶏たちがすっかり大人になってしまって、雌は卵を生み出すは、雄はお相手求むで権力闘争を繰り広げるはで、もうたいへん。必然的に闘争に負けてはじき出される雄もでてくるわけです。

そんな一羽の雄を、避難処置として卵を産まなくなって久しいもう老衰が近いであろう雌と同じケージに入れておいたですよ。

たまげましたね!雌、卵を再び産みましたよ!!

羽艶もボソボソしてたのがいつの間にかツヤツヤになって、足取りも軽く食欲も出てきました。

これってあれか?更年期も終わってやつれていかにもオババになってしまったおなごのところに、どういうわけか若い男が迷い込んできたら、女性ホルモンが活発化してツヤツヤ生き生きどんなアンチエイジングより効くよ!

ってやつか。

目の当たりに見てしまいました。

2006年12月19日 (火)

蕎麦の実

Nec_0036_17 独特の三角錐、蕎麦の実が熟しました。大晦日に実のほうは間に合ったんだけれど・・・・・

碾き臼の修理が間に合わない!

日置の実家の庭に古い碾き臼が転がっているんだけれど、取っ手の木の部分が壊れているわけですよ。んでもって、その部分に一番いいのはマテバシイの木なのですよ。マテバの木も切ってないし・・・・・これから大晦日までのバタバタ状態を考えるととてもとても碾き臼の修理までは手が廻らんです。

悔しいけれど今年の年越し蕎麦は市販の粉だな。んが、しかし、この採れた蕎麦の種を元にして来年も蕎麦栽培に励み、来年こそは自家製蕎麦粉で蕎麦打ちだ!!

2006年12月18日 (月)

初霜

Nec_0034_20 今朝方「むちゃくちゃ冷えるなー」と思っていたら、案の定初霜が降りていました。

昨日は時雨で今日は初霜。本格的に冬です。寒いです。まいります。

早く春にならないかなあ。まだ、鹿児島の冬は始まったばかりなんだけれど・・・・・

鶏のごはん

Nec_0032_28 フレンチレストランの野菜たっぷり油脂たっぷり蛋白質たっぷりの、栄養満点カロリー満点残飯をいただけるので、毎日蓋付きマイ・バケツを持って通っています。

この残飯バケツに柄杓でザバザバ米糠をあけ、畑の青菜・青草を適当にちぎって入れ、水を注いで木杓子でよく練る。貝殻があれば砕いて混ぜ込む。

これが最近のうちの鶏さんたちのごはんです。いわゆる昔ながらの「鶏のハンメ」であります。

2006年12月17日 (日)

時雨空

Nec_0033_18 南国鹿児島でも今日は一日どんよりと曇って、冷たい雨が思い出したように時雨れては風が吹きました。

冬がやってきたのです。

寒さに弱いので冬は嫌いだ。明日の朝はかなり冷え込むという天気予報を聞いて、どんより。

いやいや動物たちがいるので、ぐったりどんよりしている場合ではないのです。ヤギたちの鶏たちの犬の防寒対策をチェック!チェック!!特に小さい雛たちがいるアロウカナ×烏骨鶏夫人のケージの防寒対策は念入りに。さっき見てきたら夫人とジェントルマンの羽の中にぬくぬく雛たちは埋まっていました。一安心。

こういうときは温まる煮込み料理でもしとこうか。牛筋肉をたくさんもらってきました。寸胴鍋に安い赤ワインドバドバ空けて(下戸なのでまったく惜しくない)、牛筋肉を放り込み弱火でコトコト煮込みます。長々とトロトロになるまで煮込んでやるぞ。

温かい匂いが家中に漂ってきました。

医龍12巻

Nec_0031_27 昔からまあ早寝早起きだったわけですが、特に最近拍車がかかり、365日9時に寝て4時に起きる生活が続いています。このペースを守らないと体がきついの!夜更かしなぞした日にゃあ一週間ぐらいはボーーッと過ごす羽目になってしまうので、そんな目に遭うぐらいなら規則正しく生活したほうがまし。健康の維持のためにもこのペースが一番。

TVもほとんど見ないので、ここ十年ぐらい月9だのゴールデンタイムだののドラマを見たことがありません。まあ、見なくたって生活に支障は無いしな。

今年の前半「医龍がドラマ化された」うわさは聞きましたが結局いっぺんも見てないし。評判が良かったようだけれど、気が向いたらDVDで見るかな。マンガの医龍が相変わらずとてもおもしろいので、これで十分なのですよ。

というわけで「医龍12巻」(乃木坂太郎著・小学館)です。

医者という商売も不規則生活の代表みたいな商売で、これに権力とかなんとか絡みだすと「医者の不養生」を絵に描いたような人生を歩む羽目になるよなあ。長生きできるはずがない。12巻で印象的だったのが元UCLA教授様国立笙一郎の息子真悟くんの一言。伊集院の「お父さんみたいな医者になりたいの?」の質問に「なりたいわけないだろ。」ときたもんだ。

「医者なんて一見ホワイトカラーに見えるけど、実際は肉体労働に追われるブルーカラーみたいなもんだろ。」「医者になれる能力があったら医者以外の職についた方が楽に稼げるに決まってる。」

吐き捨てるように言う真悟。

言っちゃったね~。ついに言っちゃったね~。もともと特に外科医なんてのは床屋さんから発展したといわれる商売。大工さんや料理人と変わらない職人世界らしいわけで。それを医療マンガでこれほどずばずばと、しかもこんなガキンチョの口から言わせる。さすが医龍であります。

どうも笙一郎と真悟の国立親子の間には根深い確執があるらしく、真悟暗いです。目が魚の死んだような目です。どうも偉過ぎる親父に押さえつけられたまま心が死んでたようです。

その真悟の目に光が宿る。それは朝田と国立が共にする手術に立ち会った一瞬。「医療に関しては全能」のはずの父の、さらに上を行く人間がいた!!

このシーンがとても印象的に描かれていて、続く話の中で必ずや発展していきそうなネタ。国立、朝田に「UCLAに行け。推薦状を書いてやる。」とか言ってるし。朝田行くらしいですね~~。

とにかく、きわ立ったキャラ続出のこの話の中で、特にお気に入りなのだ、アメリカ帰りコンビの鬼頭教授と国立。次はなにやらかしてくれるのかな~~~。楽しみ~~~。