椿屋敷のお客様

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2007年4月

2007年4月10日 (火)

男の子たち

Nec_0034_25 今度産まれた子ヤギは雄ヤギくんで、いかにも大きくなりそうなぶっとい足と、あふれる好奇心と無鉄砲な行動力を持っています。

この子ヤギがうちの庭を跳ね回るのを見かけたお隣の小学二年生の男の子が、友達を連れてやってきました。

男の子たちが集まったというわけです。

感心なことにこの子達は「動物を必要以上に驚かしてはいけない」ということを心得ていて、子ヤギをいたずらに追い掛け回したりせずむこうからやってくるのを辛抱強く待っています。そうそう。そうやってるとね、男の子の子ヤギもねすごく好奇心が強いから、とことこやってくるんだよ。

お母さんのおっぱいを飲んだり、飛び跳ねるのを眺めていた男の子たちは、今度はこちらの作業に興味を持ってきた模様。

「ねえねえ、何してるの?」「杭を打つの?釘を打つの?やらせてやらせて?」

奇しくもお父さんやおじいさんが大工さんの子達。どんじで杭を打ったり、トンカチで釘を打ったりするのがやりたくてやりたくてたまらないらしい。

男の子だよなあ~~。

「半そで半ズボンじゃ危ないからちゃんと着替えて手袋してきなさい」と言ったらその通りにしてくるし。そんなにやりたいのかい。

危なくないところをやってもらってたら、「のどが渇いた。」「お腹が空いた。」

はいはい。男の子は栄養つけて大きくならなきゃな。牛乳を二杯とフレンチトーストとイチゴを食べてきよりましたです。ヤギの男の子も「ねえねえ、何してるの?」と言いたげに見にきよりました。

男の子だよなあ~~。

2007年4月 9日 (月)

廃屋の桜

Nec_0032_32 うちの近所は鹿児島市内中心部への通勤圏なのでまだマシなほうだと思うのだけれど、それでもそこかしこに空き家や廃屋があります。家ってのは人が住まなくなるとあっという間に荒れ果てますね。

荒廃した屋敷の庭にも桜が植わっていて、風が吹けば盛んに花びらをまきちらしています。もう気分は吉田兼好か鴨長明。

「栄枯盛衰。無常。」平安の昔から日本にある考え方です。「永遠に続くものはこの世にはない。」たいへん潔いのですが、最近「こういう欲のない考え方は、日本列島が気候風土的にたいへん恵まれているからこそ産まれたのではないか?」と思います。

こういう風にたとえ人間が見捨てて廃屋になっていたとしても、日本の自然だと桜は生き延びて年々花をつけることができるからです。鹿児島なんかだと廃屋にばかでかいボンタンがなってたり。これならのんびりした考え方ができるよな。

「何が何でも永遠を信じて、最後の審判で勝利してやる。」日本的な考え方とは対極的なキリスト教やイスラム教の考え方。やっぱり一度オアシスを手放してしまうと即部族の滅亡につながる砂漠の一神教の厳しさなのかな?

自分の故郷が鹿児島でほんとうにありがたいことです。

2007年4月 8日 (日)

潜伏

Nec_0028_28 グリーンマスタードは丈が高くなるハーブで、これを庭の一角のブルーベリーの隣に種をぶちまけて藪になってました。

去年の初夏に孵った雌鶏のうちの一羽が、最近よくここにごそごそ入り込んでいて「なにやら不穏な様子だなあ」と思っていたんですよ。

ブルーベリーの花が咲いているので様子を見に行って、ついでに何気なくグリーンマスタードの中を覗いてみたらびっくり!!

例の若い雌鶏がはらけていました。

ここを抱卵場所にしているのです。

「親鳥に抱卵してもらった鳥はやはり自分も抱卵するし、孵卵器で育った鳥は抱卵しない」という話は本当だったんだな。

それにしてもいくらグリーンマスタードの藪の中とはいえ、雨ざらしなんだよ。それでもここが安全と判断したんだな。人間の判断とはやはり違う。考えてみれば鶏と近い仲間の雉なんかもこれと似たような条件で雛を孵しているんだもんな。

天然自然の妙といいましょうや、「本能」というやつに驚嘆しました。ありがたいことだなあ・・・・。うまいこと雛を孵してくれますように。あとは自分が邪魔をしないように気をつけますです。

2007年4月 7日 (土)

濃厚ヤギ乳

Nec_0026_28 めーさん(ザーネン種・お母さん・3歳)は今度が二回目の出産で二回目の授乳。

去年、ヤギ師匠が「この子の乳は来年もっと大きくなりますよ~」とおっしゃていたのですが、予言は大当たり。去年よりはるかにパンパンに大きくなっています。

今年もヤギ師匠に来ていただいて様子を見てもらいましたが、「これだと一頭では飲みきれないな。今からでもお乳を搾ったほうがいいでしょう」とのこと。

さっそく、搾ってみました。

うわ―――!!ものすご~~~く濃厚です。クリーミーでスプーンが立ちそうです。

さすが初乳。去年は1ヶ月あとぐらいからのお乳だったのです。そのときのお乳とは濃さが違います。きっと成分を分析したらおもしろいだろうけどな。

レンジで一煮立ちさせて飲んでみると、チーズを飲んでいるような味わい。うわあああ。うまい。だけど、濃いい。

2007年4月 6日 (金)

見てる間に

Nec_0024_29 見てる間に、子ヤギはどんどんどんどんヤギらしくなっていきます。まるで早回しのフィルムを見ているようです。

お母さんのめーさんのお乳がパンパンに張っているのを、全部飲んでるんだもんな。それは栄養たっぷりだろうな。

お乳を飲ますお母さんに共通だけれど(もちろん人間も)、赤ちゃんが「みぇーーみぇーー」と鳴くと、どんなにおいしい草を食べてても「めめめめめ」などと優しくあやす声を出しながら赤ちゃんのところに駆け戻ってきます。

そうなんだなあ。

この「めめめめめ」がなんとも言えず優しそう。犬もそう猫もそうだったな。哺乳類じゃないけれど鶏だってそうだ。赤ちゃんをあやすときの声というか子守唄は、「ああ、あやしてるんだな」と種の違いを超えてわかります。

2007年4月 5日 (木)

キイチゴ属

Nec_0013_32 ラズベリーやブラックベリーなんかが属するバラ科キイチゴ属は、世界中で300~400種以上があるらしく、日本にもクサイチゴ以外にいろいろ仲間がいるらしいです。

(イチゴがバラ科ってのも『バラ科恐るべし』です。なんて繁栄してる仲間なんでしょう)

今時分に山の中を歩くと「ああ、たぶんこれキイチゴの仲間なんだろうな」といういろんな種の花が咲いています。カジイチゴとかクマイチゴとかナワシロイチゴとかいろいろあるらしいので、ちゃんと調べて区別できるようになろう!

キイチゴ属はヨーロッパ人の味覚に合っていたので、ヨーロッパの藪にわんさか自生していたブラックベリーやラズベリーを使ったプリザーブやお菓子や料理が発達しているわけだけれど、日本の山野にもそういう目で見たら使えるキイチゴの仲間が自生してるかもしれません。実際カジイチゴなんか昔は食べていたらしいし。気をつけていて実が取れたらジャムにしてみよう。

もっとも野鳥がたいへんキイチゴ属の実を好むらしいので(ごもっとも)、熟したらあっという間になくなることが多いんだけれどね。

2007年4月 4日 (水)

子ヤギ生まれました

Nec_0022_29 Nec_0023_24 昨日の朝子ヤギが生まれました。産まれてから30分もしないうちに自分の足で立ち上がってお母さんのお乳を飲みます。

見上げたものです。

2007年4月 3日 (火)

イチゴのババロア

Nec_0020_28 季節ものということでイチゴのババロアを作りました。

ローカルな話題ですが、坂元郵便局前の交差点からしばらく登った崖っぷちぎりぎりに、産地直送の小さな果物屋さんがあり、そこの果物がおいしいのです。

今だとイチゴ、これから夏みかん、スイカ、なし、リンゴ・・・・・。珍しい果物や多い種類が置いてあるわけでなく、安い旬のものが主なのですが、開け放しの台に並べてある季節の果物はとてもおいしそうで芳香を放っています。

「イチゴ1パック¥190」にひかれて買った小粒のイチゴは、狙い通り甘くて香りがとてもいい。

その香りとぷちぷち感をそのまま味わいたくて、フォークでざっとつぶして砂糖と混ぜてレンジで少し溶かし、ふやかして湯煎したゼラチンと八分立ての生クリームを混ぜて冷し固めました。

春の味でございました。

うちのイチゴは露地植なので収穫はもう少し先。今年はちょっと量が採れそう。この次は庭先のイチゴで作ってみよう。

2007年4月 2日 (月)

幽玄

Nec_0017_31 昨日の朝、うち近辺は見事なまでに霧がかかっていて、そこらじゅうが墨絵のようでした。幽玄とはこのことです。

Nec_0018_28 「竹に霧」「桜に霧」、日本画でさんざんタイトルにされてきたモティーフですが、やっぱりいいなあ。なんというか霧がかかると無限の奥行きがあるように感じてしまうんだよね。たとえそこが毎日見慣れた景色でも「ひょっとすると霧のむこうにまだまだ続いているんじゃないか」とね。

「所変われば品変わる」じゃないけれど、スティーブン・キングの傑作ホラー中篇「霧」とか読んだら、「キリスト教圏の人間は霧に対して日本人のような郷愁はなく、恐怖心のほうが強いんだろうか?」と思います。「ジャック・ザ・リッパー」の話も「霧のロンドン」が舞台だから怖いんじゃないかな。「キリスト教が乾燥地帯をベースに育まれた宗教だから?」とか。

もっとも他にちゃんとしたデータがあるわけではさらさら無いので、まったく見当違いかもしれませんが。

2007年4月 1日 (日)

ツクシの値段

Nec_0014_26 ツクシの値段は、今、卸値で1パック20本入り¥160。

1本¥8計算になります。

たまげますね。そこらの土手にいくらでも生えているものですが、商業ラインに乗ると立派な商品というわけです。パック包装に使っているプラスティックトレイとラップの原価のほうが高いんじゃないか?

痛みやすいものだし1本1本傷つけないよう丁寧に収穫する(!)のはたいへんだけれど、1本¥8。

これを安いととるか高いととるかで、その人の置かれた環境がわかるなあ。