椿屋敷のお客様

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2009年9月

2009年9月17日 (木)

カイヅカイブキで¥5000!!

Dvc00214 今時分になると植木屋のKさんが、うちのカイヅカイブキの生垣を剪定に来られます。そして¥5000を払ってくださるのです!!

要するに秋の彼岸の墓花用のカイヅカの枝を採りにこられるのですが、いまどきうちの生垣みたいに4mクラスのカイヅカが何本も、ってのは珍しいのですと。

祖父がここの家を建てたときに植えた生垣なので、40年ぐらいはたってるはずです。

その間ときどき下生えを草刈機で払ったり、最近だとヤギを繋いで草を食べさせたりしてるぐらいで、これといって面倒を見てるわけではありません。

Kさんいわく「カズラを絡ませないでくださいね。そしたら値打ちがなくなります。カズラが絡んでないからお金を払うんですよ。」とのこと。気をつけます。

うちとしてはほとんど不労所得で¥5000、なおかつ生垣の形を整えてもらう、というたいへんありがたいお話なのです。生垣ある限りそうあって欲しいので、カズラをまめに取り払います。

20年前に亡くなった祖父のおかげ、なので、そのお金で仏壇とお墓の花を買ってきました。もうすぐ秋の彼岸です。

2009年9月16日 (水)

制覇するクズ

090916 もし温暖化仮説どおり日本の気温が上がったとしたら、日本列島の植生を制覇するのはクズであろう、と思います。

今だってすごいもん!!特に秋はクズの最盛期、そこらじゅうを埋め尽くして赤紫の花をつけたクズが、わが世の春を歌っています。秋だけど。

木だろうが電信柱だろうが、かまわず巻きつき締め上げて立ち上がり、その獰猛な生命力には感動すら覚えるというもの。クズに巻きつかれた樹は、結局絞め殺されて立ち枯れしてしまうことが多いけれど、あの迫力ではなァ。負けてしまうはなァ。

ナショナルジオグラフィックに「クズの大繁殖に悩むアメリカ合衆国」の記事が載ってました。アメリカのド田舎で、キャデラックがクズの海に埋まってる写真が載ってました。

おそろしいよなあ。

2009年9月14日 (月)

カマキリの捕食

Dvc00211 カボスの木の上でカマキリがアゲハの幼虫を捕食しています。イモムシはもうぐちゃぐちゃの緑の肉塊になっています。

ありがたいことであります。おかげさまで農薬をまかずしても、「アゲハの幼虫大繁殖!!カボス立ち枯れ」などという事態にならなくてすんでいます。

カマキリは肉食にありがちな逆三角の恐ろしげな顔をしているけれど・・・・・・人間を噛まないからなあ・・・・・・・・ありがたいよ。

2009年9月13日 (日)

スズメバチ対策条項

スズメバチに一度刺されると、二度目は命が危ないです。ちゅうことは、わたくしかなりヤバイデス。アナフィラキシー・ショックを起こすと一時間以内に死にます。

まだ、死にたくないので、真剣にスズメバチの対策条項を考えました。マジです。命かかってます。

  1. スズメバチの活動が盛んになる9月~10月は「うちの敷地にいるもの」として行動する。どんなに短い時間でも帽子(虫除け網のついたもの)、長袖、軍手、必ず着用。黒服厳禁。
  2. GPSつき携帯を、必ず持つ。刺されたら即救急車をそれで依頼する。
  3. 抗ヒスタミン剤とステロイド軟膏、ポイズンリムーバーを常備。救急車が来るまでに少しでも毒を吸出し、抗ヒスタミン剤とステロイド軟膏でアレルギー反応と炎症を抑える。
  4. 敷地内のスズメバチが営巣しそうなところの枝打ちをし、風通しをよくする。春のうちから気をつけて、営巣が始まっていたら巣が小さいうちに駆除する。
  5. 家庭用のピレスロイド系殺虫剤を常備し、ヤバげな藪に入るときにはそれで露払いをする。
  6. ヤギ、犬などの動物たちの動向に気をつける。

090913_2今回、2。3日前からヤギたちの様子がおかしかったのです。運動場の近くに営巣されてたのでかなり蜂が行き来していたのでしょう。警告してくれてたようなもの。次回は見逃さないぞ。

実際雄ヤギくんが目を刺されて、大変なことになっています。動物病院でいただいた、ステロイド軟膏と炎症止めを毎日塗ってあげているありさま。痛いよね~~。ほんと気持ちはわかるぞ~~。

蜂毒はホントきついです。まだ、薬を飲まないと、刺された痕が蕁麻疹のように炎症を起こし、心臓の動悸が激しくなります。

もうねえ、わたくし次回は即、救急車を呼びますが、読んでいるみなさんも、もしスズメバチに刺されたら、救急車を呼んでください。ショックを起こさなくてもものすごく痛いです。その痛みでショックを起こす可能性もあります。今回の一連のエントリーに「スズメバチに刺されると命の危険がある」ことがピンときてない呆けたコメントをしてくるお客様もいらっしゃいましたが、認識を改めてください。

あと、わたくしはもともと使いませんが、山に入るときに化粧、香水、整髪料、指輪はやめたほうがいいです。香料がスズメバチの攻撃を誘発する可能性があります。病院で聞きましたが、指輪をしていると、指を指されたときに指輪から先が壊死を起こして腐れ落ちる事があるそうです。

「山の神様は女で、女が山に入ることを嫌う」とは民俗学でよく言われることですが、その一因はここにあるんじゃないか?と。

2009年9月11日 (金)

解体!!キイロスズメバチの巣

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キイロスズメバチの巣を解体しました。

一番上の段と下二段が吹っ飛んでしまいましたが、螺旋状の9段構造になっていました。

ほっといたら、これから爆発的に増えて大きくなっていたことでしょう。

Dvc00209_2 巣の断面をクローズアップ。きれいな六角形・ハニカム構造になってます。ツヤツヤプリプリした白いのは幼虫。白く蓋が被っているところには蛹が入っています。つまりあと2,3日ほっておいたら、ここからうじゃうじゃ新しいキイロスズメバチが飛び出してきたってこと。こわあああああ~~~ぶるぶるぶる。Dvc00208

幼虫クローズアーーーーップ!!!

よーーーく太ってます。精力剤に使われるのもむべなるかな。

まだ生きていて、ごそごそしています。でも、幼虫は自分で食べ物を探すことも身を守ることもできないの。もうアリがたかってきてるし。自然ってキビシイ~~・・・・・・

とか言って鶏に食べさせるのであった。もったいないし。Dvc00206_2

キイロスズメバチの働き蜂。こいつらにやられたのだ。

圧倒的に強く、残酷で冷酷で無慈悲。でも無機質で悪意は無い。「神のようだ」と思いました。

いや、ワルキューレか。ワグナーの「ワルキューレの騎行」がBGMにぴったりの連中。全部雌だし。

2009年9月10日 (木)

キイロスズメバチの巣を焼く

Dvc00194 Dvc00205 Dvc00203 Dvc00202 Dvc00200 Dvc00199 Dvc00196  日本でもっとも危険な野外生物、キイロスズメバチの馬鹿でかい巣が、うちの庭にあることが身をもって思い知らされたことでありました。骨の髄までしみこんだよ。

もう一時たりともほうっておくことはなりません。ヤギ運動場は10mぐらいしか離れていないので、こんなものをほっておくと危なくてしょうがない。どうも雄ヤギくんが右目を刺されたようで腫らして哀れっぽく啼いてるし。うんうん、痛いよなあ。おのれヤギにまで毒牙を!!

許せん!!!

というわけで、灯油をしみこませた松明で、巣を焼いてしまいました。

ほんとは殺虫剤を使いたいんだけれど、去年今年と台風が来ないせいか巣がかなり高い位置にあるのです。地上180cmぐらいです。

これだと、なかなか噴射が届かないので、松明にしました。巣そのものは、紙と蝋でできたようなもの、火をつければよく燃えます。

ご覧のとおり長さ40cmはある、8段ぐらいの巣なので、かなりの数の働き蜂が所属してる様子です。1000匹ぐらいはいるんじゃないでしょうか?巣が燃えている最中もぞくぞくと働き蜂が帰ってきています。おとろしや、やれおとろしや。

やられたときと違い、雨合羽にゴム手袋に帽子と完全防備ですが、それでも「ぶううううううん」という重戦闘機のような羽音を聞くと体が震えます。しかし攻撃目標が定まらない連中は、おそろしい攻撃ホルモンを放出することもなくむなしく飛び回るだけ。ざまあみろ。

黒焦げになって煙が出た状態で放置。ぼたぼたと幼虫や成虫が焼け焦げ、溶けて地面に落ちます。

それでも安心できず、完全に暗くなってから、また完全装備で今度は殺虫剤と角材を持って近寄ります。殺虫剤噴射!!!

「ぶぶぶぶぶぶ」

まだ残党がおる!!!おのれ!!!

封を切ったばかりのダニアースを使い切らんばかりの勢いで、右から左からありとあらゆる角度から巣に向かい噴射。暗いと連中は目が見えず飛べません。噴射のたびに「ぼたぼた」と虫が落ちる音がし、さしもの恐ろしい羽音も数少なく弱くなり、すっかり沈黙したところを、角材で巣ごと叩き落しました。

「ぼとり」と巣は落ちましたが、もう何の気配もしません。死に絶えたか。

でも、まだ安心できないので、明日の朝再び、ダニアースを持って確認に行きます。きゃつらが完全に滅びたのをこの目でしかと見届けねば、枕を高くして眠れんのじゃ。

2009年9月 9日 (水)

キイロスズメバチに襲われた!!

Dvc00194 キイロスズメバチに襲われた!!

「刺された」とか「やられた」とかじゃぜんぜん足りません。世の中によもやこれほど凶暴な生き物がいようとは、しかもこんな身近にいようとは思いもよりませなんだ。

思えばヤギのめーさんの様子が元気なくおかしかったのです。「めーさん?どうしたの?好物の青柿を拾ってきてあげる」と、めーさん心配のあまり、いつもなら帽子長袖着用のわたくしが、無帽半そでで柿の木下に向かいました。

青柿はもう今の時期たくさん落ちています。

「よしよし」。しゃがみこみ拾い始めました。とたんに「ぶーーーーーーーん!!」と恐ろしい羽音が!!

「スズメバチだ!!」「ふふん、こういうときの心得は動かざること山の如し、だ。」

と、いったんは我慢しました。なのに、ああ、それなのに。

2秒もたたないうちに、3匹、5匹と、頭の周りに群がる蜂が増え、第一撃が右即頭部に「ガツン!!!」と。

文字通り雷に打たれたようなショック!!続いて第二撃、第三撃。たまらず「山の心」はもろくも崩れ去り、逃げ出しました。頭に手をやったので指も手首も指され、耳、首筋、背中、腹も刺され、・・・・・・・・

これほどの速さで走ったのは何年ぶりか、という猛スピードで 、100mほど離れた家に向かいました。なれど「許さん」とばかりに、しつこく追いすがる蜂ども。

結局、14,5箇所ほど刺されて、振り切りました。

そしてそっからがたいへん。不覚にも抗ヒスタミン剤の買い置きが無く、そのままたまたま来ていた父に運転してもらって病院へ。車の中でも八箇所ほど刺された頭を初めとしてガンガンずきずきと激しい痛みが走ります。「痛い!痛い!」

喚いたころでしょうがないのですが、喚かずにはいられない。

病院に着いたら、先生は往診中。受付に頼んで先生を呼び戻すまでの、20分が、長かったこと長かったこと。あまりの激しい痛みにのた打ち回りました。

看護師さんが体中にアイスノンを当ててくださるのですが、「焼け石に水」とはこのことか。

やっと先生が帰ってきてくださり、診察。その間も「イタイイタイ」。

「毒を吸うからね~~」と吸盤のついた注射器みたいな器具で、背中だの手首だのの傷口から吸い取ってくださいます。「先生、アタマ、アタマが痛いんです」

「頭はねえ~どうしようもないからね~毛がはえてるでしょ~」

そんなああああ!!!

「顔を刺されたり目を刺されたり、しなかったのが幸いと思うしかないねえ」

ううううううう。

「これだけひどいとステロイドを注射しなきゃね~」

指示を受けて看護師さんたちが着々と静脈注射の準備をしてます。「右腕左腕どっちの血管がでやすいの?」「どっちもどっちです~~~」涙声でいうわたくし。無事注射が終わり、抗ヒスタミンの軟膏を塗りたくられ、「はい、帰ってね。冷やしとくほうがいいよ。」

ううううううううう。

帰ってからも4,5時間は耐え難いほど痛く、冷凍庫からありったけの保冷剤を取り出し、タオルで巻いて上半身中、特に頭を冷やします。

スズメバチは特に黒いものを襲うので、頭は要注意なんだよな。わかってた、わかってたのに~~~~~!!!!!

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2009年9月 7日 (月)

糸瓜

090907 鹿児島地方は九月に入っても高温、そして乾燥。一ヶ月ばかり日照りが続いています。

うちは山の中なので、夕立が何回かありましたが、東シナ海沿いなどひどいものらしいです。日置市の父の畑など、ガランガランですべて枯れてしまったそうです。野菜が高騰するはずです

そんな中、うちでは糸瓜だけが元気です。植えた覚えのない糸瓜が、去年生えてきた場所からほとんど同じところから生えてきて、いつの間にか鶏ランドの網に絡み付いて、いつの間にかじゃんじゃん実をつけてます。

糸瓜、おいしいんだけれどなあ。そんなにたくさん食べられないしなァ。あとは大きくしてたわしにするか。そうそう10月初めの中秋の名月には糸瓜水を採らなくちゃ。

2009年9月 6日 (日)

群れの平和

090906 この夏、欲しがっている人に雄鶏を五羽あげたんです。

残った雄鶏は3羽。それもそれぞれの囲いの中で一羽づつ。

いやあああ、群れが平和になったなあ。雄鶏ってさ、寄ると触ると首筋の羽を逆立てて命がけの喧嘩をするから。文字通りの命がけ。どこがトサカだかわからないぐらい突かれた頭から血を流す雄鶏なんてザラだから。

その喧嘩の途中で、卵があれば蹴散らし、雌鳥と見れば我先にと強姦し、とにかく大暴れしまくりで、迷惑なことはなはだし、なもんで。

「そうまでして順位を決めなならんのかよ~~!!」と思うけれど、そうまでして決めねばならんのが、どうやら雄という生き物らしい。無用なり、闘争本能。

今後雛が孵ったら、雄とわかった鳥は速やかに〆て食べる。

・・・・・・・って雛のうちはその判別がなかなか難しいんだけれどね。プロがいるのもむべなるかな。 

2009年9月 5日 (土)

カマキリの抜け殻

Dvc00174 昆虫は脱皮する生き物であります。なので、抜け殻はセミだけでなくカマキリにもあるわけです。

庭先の柘榴の実の先に、そんなカマキリの抜け殻が引っかかっていたので写してみました。こんなところでなあ。脱皮したんだなあ。

カマキリは決して好きな昆虫じゃありませんが、田舎で暮らしてりゃそりゃあご縁があります。害虫を食べてくれるので益虫として殺しちゃならん、と教えられてますしね。

でも、そんな教えより何より「二度と殺すかァ!」と思わされた恐怖の体験がありました。

お子様の頃、まあ、気まぐれでよく肥え太ったカマキリを殺しました。それでもってその膨らんだ腹を、角材の角で潰したんですわ。ぴくぴく動いて気持ち悪かったし。そしたらね、お尻からね、ぴゅーっと黒い長ーーーい得体の知れんものが飛び出してきたんですわ。「カマキリの腹の中に、何でこんなものが!!」というぐらい長かった。そして、それは生きて(!)いて、飛び出した端からうねうねと動き回り、とぐろを巻き、なんとも言えん気持ち悪さでしたわ。

そやつも角材で叩いたのですが、これがなんともかんとも死なん。いつまでもいつまでもとぐろを巻いている。たまらなく気持ち悪くなって、そのまま放り投げて家に逃げ帰りました。

後で知ったのですが、それはハリガネムシというカマキリの腹の中にいる寄生虫だったそうです。寄生虫。そんなもんを腹の中に飼うてるんか、カマキリよ。

それからカマキリは殺せません。