晴れの日が続くので、めーさん(ヤギザーネン種・1歳半)の体調がいいらしくよくお乳がでます。まっこちありがたいことです。
ヤギのお乳は牛乳に比べて口当たりが軽く甘い気がします。香りもアカディとかに近いようです。軽い。
牛乳に比べて脂肪球が小さいのだそうです。それがこの口当たりの軽さと滑らかさの要因でしょうね。
搾って小屋に置きっぱなしにしたりすると、すぐ小屋の臭いがついてしまったり、あっという間に乳酸発酵してヨーグルトになってしまうので(この気温ではね~)、即座に台所に持っていて煮沸消毒。乳糖の甘い香りが漂ってきます。
「ヤギの乳は臭い」という説もありますが、この「搾ったら即座に煮沸して他の臭いが移らないように保管する」というのが大事なんだなあと。何度も失敗して骨身にしみました。
もっとも発酵させすぎたヤギ乳は、鶏さんたちに飲ませてます。喜んで飲むし、しかも腹は下しませんね。どうなってるんだ?鶏の腹。無駄が無くて助かってますが。
鹿児島地方は太平洋高気圧のどまんなかに入り、文字通りのピーカン晴れです。雲ひとつありません。暑くなるぞお―――!!
畑では、とうにハコベが勢力を失い、メヒシバ、オヒシバ、カヤツリグサなどというしつこいイネ科植物がはびこっています。やばい!これが繁茂すると荒廃感もひとしおとなりますので、絶対にのさばらしてはなりません。
昼間はとてもとても作業できませんので、朝のうちに草刈です。
刈っていくそばから、強烈な太陽の光で乾かされて、なんともいえない草のいい匂いがします。ひと乾きさせたら、ヤギ様方の小屋に敷きます。イネ科植物はヤギ様方の大好物なので助かります。
今は草刈機があるけど、鎌でやるとたいへんだろうな~。技術の進歩ってありがたいよ。
さて、ン十年前、京都で学生をやっておりました頃は、今以上に世間知らずのお馬鹿ちゃんでありました。田舎者のこと都会者では通常考えられないような(また京都ってのが東京よりはるかに都市社会なんだわ。千年の筋金入り。)失敗をしでかしては友人達を爆笑の渦に巻き込んでおりました。
その極めつけの事件が「K桜会系の組事務所に銭湯と間違えて入ってしまった事件」でした。
(だって学生寮の近くだったんだもん。変なひょうたんマークがガラスに金箔で押してあったんだもん。その日は寮のお風呂が使えなかったんだもん。道場練習でどろどろに疲れてお風呂に早く入りたかったんだもん。暗かったんだもん)
まあ、とにかく田舎娘がスエットの上下着て、手には風呂桶とタオル、ボーッとした顔でいきなり磨りガラスの引き戸をガラリと開けたので、構成員の方たちもたまげたことでしょう。目つきの悪い三人のおじさんたちがいっせいに「ギッ」とこちらを睨みつけましたよ。
「?」何がなんだかわかりませんでしたね。さすがに「ここは銭湯ではないのかしらん?」とは思いましたが、風呂桶を持ったままボーッとしておりました。その三人のおじさんたちのうち一番年嵩が「がーはっはっはっは」と笑い出しました。
「???」
「風呂と間違ったんかい!?」
「はあ。ここは風呂じゃないのですか?」まだ鹿児島訛りが抜けてませんしね。愛嬌があったんですかね。
「ここは違うんや。そこの角を曲がって二軒目。もう間違いなや。」
「ありがとうございます。すみません。」ガララララ(ガラスを閉める音)
という事があったんですよ。暴力団新法ができてあの事務所はどうなったんでしょう。入ったところに神棚が見えて、提灯がたくさん並べてありましたよ。今にして思えばまごうかたなき組事務所。げに恐ろしきは世間知らず。
というわけで「ごくせん・13巻」(集英社・森本梢子)です。
この「ごくせん」を読むたび、今までの人生で思いもよらず一度だけのぞいた組事務所の事を思い出します。もちろんあの事務所はヤンクミの実家黒田一家のような日本でも有数のヤの字さんではなかったでしょうが。森本氏の凄さは、今まで日本のありとあらゆるメディアが日本人に吹き込んできた「極道」というものの類型を、見事に表現しているところでしょう。「リアル」でなくていいの。「類型」だから。「イメージ」だから。物語の中で力を持つのは、クソみたいな「リアリズム」ではなくて、個々人の中に累積されている「イメージを喚起」することでありましょう。
森本氏は単純なデザインとすっとぼけたセリフでそのイメージを見事に喚起してくれる名手であります。
13巻での見所は、ヤンクミ追放を企てる白川理事長が、味方にするつもりで呼び出した同窓会会長とPTA会長が、アベツル社長と犬棒組長で、なんやかんやで結局ヤンクミを守るための血判状を作るはめになってしまう下り。
――――ううううむ。見事だ!森本梢子。
何といってもアベツル社長と、犬棒組長の造形が素晴らしい!!いかにもいかにもその手の怪しい社長と組長じゃありませんか!女性誌でここまで不細工なおっさん三人を並べてページを作って良いのか?というあいかわらずの身も蓋も無さ。すげえ!
YOU本誌でも連載中ですが、ついに慎が夏祭りでヤンクミを本気モードで口説きだしております。鹿児島では15日と月末が販売日、7月末号が楽しみで楽しみで仕方ないのです。どうなるの?慎とヤンクミ!いや~ん、ドキドキ。
夏休み真っ只中、セミのシーズンとなってまいりました。あちらこちらにセミの抜け殻が残されています。
詳しい人は「これはナニナニゼミの抜け殻」とか区別がつくのでしょうが、そこまでは分類できません。詳しい人は詳しいよなあ~。
しかし、日本のセミの幼虫は7年間地面の中で過ごすそうですが、よく、「今年は7年目の夏だから地面に出なくちゃ。そこから木を登って羽化しなくちゃ。」というのがわかるよなあ。体内時計恐るべし。
よく話題になるのが北米にいるという13年ゼミと17年ゼミ。地面の中に13年もしくは17年いて、きっちり13年目に繁殖のためにでてくる種のセミの総称です。13年なんて人間なら「今年はじいさんの13回忌じゃって忘れちょったあああ!」などということがざらなのに。体内時計恐るべし。
生物学でも話題になるけれど、数学の基礎とかでもよく引用される、13年ゼミと17年ゼミ。「なぜ、13と17という素数(1とその数以外は割り切れない数のこと)なのか?」ってやつですね。素数以外の間隔だと別の年に産まれた幼虫も同時に羽化するので、混在してしまうから、ってことになってるんじゃなかったかな。ただ「どうしてそういう方向に進化していったのか」という根本的な疑問にははっきりした答えは出てないみたい。
進化論は難しいよ。
ふっと見ると、部屋の中にキリギリスが入ってきてました。産卵管があるので雌のようです。残念ながら鳴きません。
田舎で暮らすということは、こういう虫たちが断りもなく部屋に入ってくることを許すということです。いや、許すも許さないも、入ってくるんだから。止めようがございませんな。
まだキリギリスみたいな無害な虫は断然マシです。夏なら蛾も、ムカデもゲジゲジも蜘蛛も蝿も蚊もカナブンも入ってきますよ。場合によってはカブトムシやクワガタムシも。
根っからの都会育ちの人で虫が苦手な人はとても多いですよね。見てるとぎゃ―ぎゃ―この世の終わりのように騒ぐ人もいます。彼らにとってかなりのストレスになるらしいです。
よく「どんな人も田舎で暮らしさえすれば、ストレスも溜まらず、心の癒しになる」と頭から決め付ける論調をみかけますが、「ほんとかよ~?」と。畑に出ればミミズもナメクジもイモムシも毛虫も蜂もヘビもトカゲも山ほどいるんだよ。かえってストレス溜まる人は多いんじゃないの?ちゅうか、そっちの人のほうが多いような気がするけれど。
農薬漬けでコントロールされて虫も住めないゴルフ場みたいな場所のことを言ってるのなら納得。
昨日今日と畑の朝露がすごくて、スニーカーで入ると中までずっぽずっぽになるほどです。今日ももう一足乾してます。
夕方に夕立があって、朝方がひんやりして、結露するのにいい条件の日が続いたわけです。これぞ夏の日!!ですわ。(まっこち、こういう条件の土地が茶の葉をうまくするのにいいのですが、うちの茶はまだまだです。手入れをせねばならん。)
気象庁の発表では、100年前に比べて、年ごとの総降水量の変動幅が二倍になっているそうで。つまり、「去年の降水量と今年の降水量の差」が100年前に比べて二倍になっておるということです。こりゃ冷害さもなくんば旱魃パターンの気候ですわ。いわゆる天保の飢饉、享保の飢饉とかのときと一緒。やばいぞ―――。
もっとも地質学的な時間単位では、100年なんて針の先にも等しい短さです。20世紀ってのは「例外的に気候の安定した世紀だった」という説もあるほどでして。その前の長い長い500万年近くを生き延びてきた人類なので、何とかなるんじゃないかにゃあ、とも思いますです。
朝露ってのは万葉集の昔から「はかないもの」の例えにもされてきましたが、それこそが生命をはぐくむ現象だったりするわけで。
露を歌った在原業平の歌、
「白玉の何ぞと人の問いしとき 露と答へて消えなましものを」
というこれだって、若気の至りで御后候補を盗んで駆け落ちした業平が、その娘を娘の親に取り返されて悔しがっている歌とも取れるわけで。
ロマンティック以前にかなり生々しい歌でもあるのではないかと。
吉野町近辺の園芸者御用達の店、ホームセンター滝の神でワイルドストロベリーのバーゲンをやってましたので購入いたしました。1鉢¥98。ちょっと時期はずれだしな。
ワイルドストロベリーは「幸運を呼ぶ」そうで、実がつけば「愛を手に入れる」そうな。ふむふむ。ええぞ。
生食にして良し、ジャムにして良し、強健で繁殖力旺盛とくれば育てない手はありません。
とよのかイチゴ用の床の一角に植えました。とよのかイチゴも、もう次から次へとゴゴイと堆肥を一輪車で入れてますので盛んにランナーを伸ばして株を増やしてくれてます。ふっふっふっふっふ。たまらん。笑いが止まらん。
おかげさまで今年の春もそこそこイチゴをいただけたのですが、この調子だと来年の春はもっと楽しみ。季節の新鮮なイチゴ、それも手作りお菓子の贅沢感を120%増しにするアイテム。
ついにと申しましょうや、やっとと申しましょうや、気象庁から鹿児島地方の梅雨明け宣言が出されました。フー―――ッ。
7月は降りましたね~。このわたくしをして家周りの排水整備を決意させるほど半端じゃない降水量でした。平年より13日ほど遅いらしいですが梅雨が明けるのはありがたいことです。
「梅雨が明ければ猛暑だろうな」まったく今日は猛暑でした。しかしうちは鹿児島市のチベット、山の上。夕方にわかに空かきくもり、激しい夕立が・・・・・。(こういう土地柄なのでおいしいお茶ができるのだ)
夕立の後は一瞬涼しくなりましたが、今は21時、またぞろ気温が上がってきました。寒暖計を見たら30℃あります。湿度も高そう。ムシムシ。
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